先ずは何故暗記するのかと目的を見出す。そしてストレスケアなどの前準備をして暗記に取り組む。僧侶である妙乗院 酒井 圓弘さんの考える記憶法とは

2022/06/09
マガジンサミット編集部

今回お話しを伺ったのはストレス社会の駆け込み寺でもある妙乗院の住職をされている酒井 圓弘さん。住職(僧侶)による記憶法を聞いた。

一般的な住職としての役割をこなす傍ら、11年前に人工的な滝場をつくり企業向けに滝行の研修も行なっている酒井氏。マスコミ・メディアに多数出演し、講演会なども数多くこなしている。お経を唱え、講演会もあるので物事を記憶する機会は多い。記憶法について聞いてみると、雑念があると物事の記憶が脳に入りにくいため、ストレスケアが必要。

また記憶をする前の準備が大事だと話す。酒井氏はA4の紙に書いてある英語3ページを15分くらいで記憶できる。自分の体調のいい時に集中して記憶をするため、疲れやストレスもなく寝不足ではない時に取り組む。もし雑念が入って来た場合は、それに対して反応しないように心がける。また、記憶する前に先ずは目的を見出すことが大切だと教えてくれた。

もともと酒井氏は一般人からお坊さんになったため、出だしが遅いこともあり、早く周りに追いつきたいと、最初は意味を考えずに、無我夢中でお経を覚えた。この場合は早くお経を覚えたいという目的があるから頑張れたと言う。英語についてもアメリカの大学での講演が半年後に決まっていた。ペラペラ喋れないので暗記するしかなく、目的を持っていたためこれも暗記できたと言う。

また、考えながら暗記していると時間がかかる。英語もお経も写真のように、ただ読み方だけを暗記していく。それから意味を知る方が早い。意味を考えていると疑問に思うなど時間がかかってしまうからだ。

このように先ずは弁護士になりたいから六法全書を覚えるなど明確な目的を見出す。すると暗記することも腑に落ちる。次に人によってやり方は異なるが書く、読むなど自分に合った方法で暗記するまで取り組む。そしてスムーズに声に出せるまで言えるようになったら、自分のものになったことになる。講演会などでは暗記をしていると考えすぎていないため、お腹から声が出て声も通ると言う。

酒井氏が本格的に英語を始めたのは50歳から。日本語でも人を魅了することが難しい講演会で1人1人を楽しませる英語のボキャブラリーをたくさん持つことや、ネイティブのような英語力を得ることは無理だと実感し、日本語で書いた原稿を英語に翻訳して丸暗記することにした。そのことで自信を持って話せるようになった。

また、日本語の講演会では今まで即興で話ていたが、テーマは同じでも話が飛ぶ、違う方向にいくなど毎回、同じものは提供できないと気づいた。聞いてくれた方に、いつも同じクオリティを提供したいと思い、丸暗記することにした。そのことによりニーズに応えた話が毎回できていると暗記の大切さも教えてくれた。

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