10月21日の新聞1面に掲載されている小さな広告を見て、心が温まった人も多いのではないでしょうか。
赤い背景色に白抜きの文字。そこには「今日は新聞配達の日。おはようございます。寒くなってきましたね。カブは相棒としてしっかりやっていますでしょうか。今日の配達も、お気をつけて。」と書かれています。
一瞬「何の広告?」と思ってしまうこのメッセージ。これは本田技研工業株式会社が2018年の新聞配達の日である10月21日に、ホンダのスーパーカブに乗って新聞を配達する全国約30万人の配達員へ感謝の気持ちを伝えた新聞広告です。
ホンダの新聞広告はとても優しさで溢れており、配達員のチラシの折込作業時を想定した横向きで広告を掲載。新聞読者ではなく、まさに配達員のためにメッセージを贈っているのです。また、「カブは相棒としてしっかりやっていますでしょうか」とバイクを擬人化させて心配するあたり、作り手の親心も感じ取ることができます。
一般読者、現役配達員もSNSで反応
新聞配達の日、配達員に向けたホンダの広告。やるなホンダ。(毎日新聞2018.10.21) pic.twitter.com/qT4Ec9DCe0
— ヤギの人(ゐうさい) (@yusai00) 2018年10月21日
ホンダが仕掛けた広告はSNS上でも好反応。一般読者からは「やるなホンダ」「朝から目頭が熱くなりました」「HONDAさんすきよ!」など、広告画像を添付して称賛する声が多く見られました。
今日は #新聞配達の日 らしい。
— はたしん⑧RedBull CRF250L (@H2689931006432) 2018年10月20日
そんな10月21日朝日新聞朝刊1面の広告。イカしてるぜHONDAさん。好き。しっかり働いてくれてますよオレの相棒!
朝刊配達は終わり、日曜だから夕刊配達は無いけど、午後からバイトの出前がある。午後も頼りにしてるぜ相棒#スーパーカブ pic.twitter.com/GjTkUkZYOc
メッセージを受け取った現役配達員も「イカしてるぜHONDAさん。しっかり働いてくれてますよオレの相棒!」「最高の、欠かせない相棒として活躍してくれていますよ♪」とレスポンス。炎上発言や誹謗中傷が飛び交うツイッターの中で、このやり取りはとても輝いています。
スーパーカブ生誕60周年
2018年はスーパーカブ生誕60周年。ホンダはこれを記念し、年間を通してカブライダー応援企画を実施しています。これまで、年賀状配達で活躍する郵便カブライダーや卒業を迎える種子島の高校生カブライダーなどにもエールと感謝を贈りました。
特に高校生カブライダーへの試みは大きな反響が。若者から絶大な支持を集める4人組ロックバンド「クリープハイプ」はホンダの想いに賛同し、特別に書き下ろした楽曲「ゆっくり行こう」を提供。MVには颯爽と走るスーパーカブが映し出されています。
今後もお蕎麦屋さんの出前カブライダーなどをフィーチャーする予定です。世界のホンダ。まだまだ“カブ”が上がりそうです!