東京・練馬区の「よしクリニック」は、形成外科・皮膚科・美容皮膚科・美容外科といった幅広い診療を提供している。特に子どものあざ治療を年間700件以上手がけ、早期治療によって痛みや合併症のリスクを抑え、子どもの将来の笑顔を守ることを重視している。あざ治療の現状やこだわり、患者への想いについて、中野貴光院長に話を聞いた。
命を救われた経験が導いた、形成外科医への道。
なぜ医師を志したのかというと、幼少期の体験があると思います。私は3歳のときに腹部から背中にかけての広範囲に及ぶ命にかかわる大やけどを受傷しました。東京女子医科大学病院に運び込まれ、植皮の手術によって幸いにも一命をとりとめました。その時に命を救っていただいた先生・看護師さんをはじめとするスタッフの方々には感謝しきれません。3歳の時のことですが、断片的な記憶はやはり残っております。
月日が流れ、高校2年生のときに学校で職業適性検査を受けたところ、最も適している職業の欄に「医師」と記されていました。その結果を目にした瞬間、幼少期のやけどの記憶と結びつき、医学部を目指すことに決めました。これが私が医師を志したきっかけです。
筑波大学医学部を卒業後は、かつて命を救っていただいた東京女子医科大学形成外科に入局。
(実は、3歳でやけどで入院した時の主治医の先生や看護師さんにも再会することができました。)以来20年以上にわたり、大学病院や関連病院で形成外科の研鑽を積みました。全身に大やけどを負い、顔の皮膚を失った方の顔を再建するなど、難易度の高い手術にも多く携わってきました。
技術を磨き、患者さんから信頼を寄せていただけるようになる一方で、医局という環境特有の異動の多さから、患者さん一人ひとりと長く向き合えないもどかしさを感じるように。かねてからの独立開業への想いも後押しし、2019年に当クリニックを開院しました。

子どものあざ治療は、早期開始がカギ
当クリニックでは幅広い疾患に対応できる体制を整えていますが、その中でも、子どものあざ治療に関しては、まだ一般的な認知度や理解度が十分とは言えないと感じています。多くの方が「自然に消えるもの」「成長してから考えれば良い」とお考えになりますが、あざの種類によっては、早期治療が望ましい場合があります。
子どものあざにはいくつかの種類があります。扁平母斑などの「茶あざ」、異所性蒙古斑や太田母斑などの「青あざ」、色素性母斑に代表される「黒あざ」は、メラニン色素によりアザの色が発生します。一方、単純性血管腫やいちご状血管腫といった「赤あざ」は、血管の拡張・増殖によって生じます。
あざの種類や濃さによっては経過観察で改善する場合もありますが、レーザー治療を早期に始めるメリットは多くあります。まず、0〜1歳のうちに治療を開始すると、お子さんに痛みの記憶が残りにくい点が挙げられます。1歳を過ぎると痛みを覚えてしまい、本人や保護者様の精神的負担が大きくなる傾向があります。成長に伴い身体が大きくなりますので、あざの面積も大きくなりますので、治療の時間も長くなります。
また、低年齢ほど皮膚が薄く、少ない出力でも効果が得られやすいため、合併症のリスクを抑えることができます。さらに、幼稚園に入る前の時期は日焼けも少なく、真皮の奥までレーザーが届きやすいことから、より高い治療効果が期待できます。

年間700件以上の実績に裏打ちされた、安心の治療体制
当クリニックでは年間700件以上の子どものあざのレーザー治療を行っております。1日3件ほどのペースで対応しており、近隣の小児科からも多くの患者さんを御紹介いただいております。取り扱うあざの種類は多岐にわたりますが、なかでも異所性蒙古斑(青あざ)の患者さんが多い傾向にあります。
治療に際しては、レーザーの出力を年齢や月齢、あざの色調、治療回数に合わせて細かく調整しています。看護師もお子さんの扱いに慣れておりますので、万が一お子さんが動いてしまっても、優しく安全に身体を支える方法を熟知しています。
子どものあざ治療には、最適なタイミングがあります。「そのうち消えるかもしれない」と様子を見るように小児科や産婦人科で言われることも多いでしょう。しかし、不安が募ったり、インターネット上の情報に振り回されたりするようであれば、一度専門のクリニックにご相談されることをおすすめいたします。
受診先に迷われる場合は、あざのレーザー治療に精通し、特に子どもの対応に慣れているクリニックを選ぶことが大切です。医師の知識・技術はもちろん、相性の良さも通院のしやすさに影響しますから、1軒で納得できないときは、2〜3軒を回って比較してみても良いと思います。
まだ言葉がたどたどしい1〜2歳のお子さんでも、治療が完了し「きれいになったね!」と声をかけると、パッと笑顔を見せてくれることがあります。お子さんと御家族の嬉しそうな笑顔に、私もスタッフもとても幸せな気持ちになります。これからも、一人でも多くのお子さんとご家族に笑顔を届けられるよう、誠心誠意取り組んでまいります。
【取材協力】
よしクリニック(HP:https://yoshi-clinic.com/)
院長 中野貴光
■プロフィール
東京女子医科大学形成外科教室に入局後、20年以上にわたり大学病院や関連病院にて形成外科・美容医療の診療に携わる。2019年6月、東京都練馬区に形成外科・皮膚科・美容皮膚科・美容外科を標榜する「よしクリニック」を開院。 日本形成外科学会形成外科専門医、日本熱傷学会熱傷専門医、日本レーザー医学会レーザー専門医、日本手外科学会手外科専門医、日本形成外科学会小児形成外科分野指導医、医学博士。








