建売住宅に学生の創造力を!「住宅プランニングコンテスト2025」最終発表会レポート

2026/01/13
マガジンサミット編集部

一建設株式会社と専門学校 東京モード学園による産学連携プロジェクト「住宅プランニングコンテスト2025」の最終発表会が、12月11日に開催された。本コンテストは、建売住宅を題材に、学生ならではの発想やデザイン提案を競う取り組みだ。

一建設と東京モード学園による産学連携は、昨年実施された新卒採用広告・クリエイティブデザインコンテストに続くもので、今年で2年連続の取り組みとなる。

最終発表に臨んだのは6チーム。審査員の高い評価を集めたのは、果たしてどのチームだったのか。最終発表会の模様をレポートする。

「住宅プランニングコンテスト2025」とは

実際に販売されることを想定した分譲住宅の条件をもとに、コストや施工、販売といった現実的な制約の中で、どこまで新しい住まいの価値を提案できるかが、問われる内容となっている。

実務に近い条件で競う最終発表会

最終発表会では、各チームが10分間のプレゼンテーションを行い、その後、審査員による講評が行われた。

審査は、一建設の社員および東京モード学園の教員が担当。コンセプトの一貫性、空間設計や間取りの工夫、デザイン性・独創性、実現可能性やコスト意識、そしてプレゼンテーション力といった複数の観点から総合的に評価が行われた。

審査員からは、「建売住宅でありながら注文住宅のような完成度」「家族構成やライフステージの変化を見据えた可変性のある提案」「販売現場を想定した第一印象の強さ」など、実務視点に立ったコメントが相次いだ。

学生の提案に対し、構造やコスト面での課題を指摘しつつも、「十分に商品として成立しうる」「実際に売れるイメージが持てる」といった評価が多く聞かれたのも印象的だ。

最優秀賞とビジネス・イノベーション賞が決定

審査の結果、最も総合評価の高かったチームに贈られる最優秀賞は【伊藤チーム】が受賞。また、事業性や実装の可能性を重視して選ばれるビジネス・イノベーション賞は【三上チーム】が選出された。

最優秀賞:伊藤チーム

審査員からは、「コンセプトと空間構成の整合性が高く、暮らしのシーンが具体的に想像できる」「学生ならではの発想を、現実的な住宅プランに落とし込んでいる」といった評価が寄せられた。

<受賞チームコメント>

「年輪」をテーマに、家族それぞれの好みや過ごした時間が重なり合い、成長を刻んでいける空間を目指しました。何年経っても帰りたくなる、家族の温かさに満ちた住まいをイメージしています。

プランを考える中で意見の違いに直面する場面もありましたが、議論を通じてコンセプトを深め、内容を磨き上げることができました。今回のプロジェクトを通し、仕事の進め方や働く姿勢を学べたことは、将来に活かせる貴重な経験になったと感じています。

ビジネス・イノベーション賞:三上チーム

ビジネス・イノベーション賞については、「建売住宅としての再現性が高い」「販売時の訴求ポイントが明確」といった点が評価され、企業視点からも高い関心が示された。

<受賞チームコメント>

「感性を共に育てる家」をテーマに、さまざまな使い方ができ、親が見守りやすく、日当たりにも配慮した住宅プランを考えました。ガレージや吹き抜け、バルコニー、リビングなど、住む人が自分らしさを発揮できる空間づくりにもこだわっています。

プロジェクトでは自由度の高い企画に悩む場面もありましたが、今後は実際の施工に向けて、さらに取り組んでいきたいです。

学生のアイデアが“実際の住宅”へ

本コンテストの大きな特徴のひとつが、学生の提案が、実際に施工・販売される住宅プランへとつながる点だ。発表会では、ビジネス・イノベーション賞を受賞した住宅プランについて、一建設が実際に施工・販売する予定であることも明かされた。

住宅分野において、学生が実際の建物づくりを前提に企画・提案できる機会は多くない。審査員からは、「責任を伴う住宅づくりを学生のうちから体験できること自体が貴重」「社会に出てから生きる経験になる」といったコメントもあり、教育的な意義の大きさが強調された。

産学連携が示す、建売住宅の次の可能性

建売住宅は効率性や合理性が重視される一方、画一的になりがちという課題も抱えている。今回のコンテストでは、そうした領域に学生の柔軟な発想を取り入れることで、「建売住宅でも、ここまでできる」という可能性が具体的に示された。

一建設は本プロジェクトを通じて、次世代を担う人材育成への貢献とともに、新たな住宅価値の創出を目指すとしている。学生にとっても、実際の住宅づくりを想定した条件の中でプランニングを行い、プロから直接講評を受ける経験は、将来のキャリア形成において大きな財産となるだろう。

建売住宅の未来と人材育成を同時に見据えた産学連携の取り組みとして、「住宅プランニングコンテスト」は今後の展開にも注目が集まりそうだ。

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