洋服を毎日替えるように、香りも気分に合わせて日々微調整できるのですが、それを実践している人はまだ多くはありません。日によって香りを整えることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
日によって香りを変える
我が家では、アロマオイルを気分や目的によって少しずつ変えています。たとえば平日はティートゥリーに何かもう一つをプラスするということが多いのです。清潔感ある爽やかな香りのティートゥリーに、ペパーミントを足して静かに作業をしたり、ゼラニウムをプラスして女性らしく振る舞ってみたりしています。
日々少しずつブレンドするオイルやその配分を変えるだけで、精油はさまざまな香りを放ち、それが楽しいのです。いつも同じ香りだと飽きてしまうし、少し香りを変えるだけで気分も引き締まるのです。たとえば平日と週末で香りを使い分けることで、メリハリがきいた日々になりそうです。
好きな香りと頑張る
人間には、視力、聴覚、嗅覚、味覚および触覚という五感を持っています。現代人はスマホやPCなどで視力はかなり使うし、音楽を聴くのにしょっちゅう聴覚を使っています。
美味しいものを食べ歩けば味覚も使われます。けれど嗅覚は食事のときや入浴するとき以外は、あまり使われていない気がします。
お部屋にアロマの香りが常にうっすらと漂っている状態にしておくと、嗅覚にもいい刺激になりそうですし、部屋で作業をしている時も、好きな香りがあれば頑張れます。精油にはかなりの種類があり、なかにはヒノキやミカンなど、和のアロマもあります。クスノキは森にピクニックに行った時のような酸素をたくさん含んでいるかのような香りがしてかなり使いやすいです。
香りで心を落ち着ける
『フィガロジャポン』2021年3月号には「世界を幸せにする50のこと。」という特集記事があり、その50のひとつとして、日々お香を炊いてみることを勧めています。そして記事で紹介されているお香がとても渋いのでお部屋で炊くとなると、ローズやジャスミンなど、華やかな印象のお香が頭に浮かびますが、記事に出てくるのは日本の老舗が調香した逸品揃いで、香りも白檀や沈香など、頭が静かに冴え渡るようなものをチョイスしています。
記事では、お香は「心を穏やかにし、乱れた精神を落ち着けてくれる」と伝えています。確かに背筋が伸びるような凛とした香りが多いもの。集中し、深く考え込みたい時などには、お香という選択肢もあるということを知っておくだけで、日常の香選びがより楽しくなることでしょう。