近年「和アロマ」と言われる精油が人気があります。日本に昔からある樹木や植物から香りを抽出したもので、たとえばヒノキやミカンなど、昔からなじみのある匂いがするものが多いのです。
和アロマの楽しみ
アロマテラピーで取り上げられるのはラベンダーやローズマリーなど、西洋の人にはなじみのあるものが多いもの。確かに良い香りですし、リラックスできます。けれど、その国や土地ならではのアロマも素敵なのではないでしょうか。
たとえば「スギ」「カラマツ」「アスナロ」などの樹木からも森の香りの精油が取れます。日本の森の独特の湿気を含んだしっとりとしたアロマは日本人ならではの香りの森林浴になるのです。植物系だと「ゆず」や「甘夏」も西洋のものに比べて甘みが強く、優しい匂いです。
和アロマで町おこし
日本独特の香りについて理解することで、アロマの楽しみかたは何倍にも広がります。私は夏になるとヒノキとレモンのアロマを1:1でお部屋に漂わせています。とても爽やかで、新鮮で、作業がはかどる香りになるのです。「ジャパニーズアロマ検定」という認定資格もでき、和アロマは今後さらに盛り上がるのではないでしょうか。
雑誌『アロマトピア』139号に「香りで町おこし」という興味深い記事がありました。その土地で採れた精油や、その精油を製品化した化粧品などを国内外に売り出そうというものです。確かに信州の森の香りなどというルームフレグランスがあったら、素敵ですね。
資源の有効活用にも
例えば、今まで廃棄となっていた規格外の品や、木々の端なども、アロマの原料としては十分活用できるので、資源の有効活用にもつながり、無駄がなくなるとのことです。それに地元でのアロマテラピストやエステティシャンなど、新たな雇用にも発展する可能性もあるでしょう。
ヒノキ精油の香り漂うバスルームは、瞬時にして温泉気分に誘ってくれます。これは、西洋のアロマでは味わえない、日本人ならではの感覚ですし、この気持ち良さを世界中の人に伝えるためにも、和アロマのさらなる発展に期待したいところです。