人間が冬眠!?“眠り”をコントロールするタンパク質

2015/11/29
サトモトヒロノリ

人間が冬眠!?

季節は冬に変わり冷え込んできた今日この頃。
こたつに入りながら、いっそのこと冬眠できないかと考えたことはないか?

 


化学2015年10月号(科学同人)『触媒で体内時計のリズムを変える―異分野融合がもたらした新分子の発見―』によると、どうやら人間も自由に“体内時計”を調節し冬眠できる日がくるかも知れないという。

 

化学2015年10月号
“化学2015年10月号 化学同人
触媒で体内時計のリズムを変える
鍵は時計タンパク質にあり…
ほ乳類の概日リズムは、4種類の中核的な時計遺伝子とその転写翻訳産物である時計タンパク質によっておもに制御されている。
4種類の時計遺伝子(時計タンパク質)はそれぞれClock(CLOCK),、Bmal1(BMAL1)、Per(PER)、Cry(CRY)と呼ばれ、遺伝学・分子生物学によるアプローチによって同定された(P33より)

 

体内時計を自由自在にできる未来がくるかもしれない

わたしたちの体には、あらかじめ時間を測定する体内時計というしくみが備わっている。
たとえば、朝起きて夜になると眠くなるという1日周期のリズム“概日リズム”や、季節性の比較的周期の長いリズムがあり、後者は冬眠と深く関わっている。

 

通常、私たちの体内では、この時計遺伝子からの産物である「時計タンパク質」という物質が活性化したり、抑制したりすることによって1日のリズムがコントロールされている。

 

そしてこの時計タンパク質に作用して、体内時計の周期を長くしたり、短くしたりする分子がすでに発見されているのだ。

 

この研究の歴史は1990年代にさかのぼり、「時計遺伝子」の発見を契機として急激に発展してきた。この研究が実用化されるとどうなるのであろうか。

 

寝ずに数カ月間働く事は可能なのか

例えば、睡眠の時間をコントロールできるような新薬の開発によって、睡眠障害が改善できるかもしれない。
すると睡眠に起因した精神疾患や生活習慣病が治療できる。海外旅行に出かける人はこの新薬を飲めば、時差ボケから解放されることになるかも知れない。

 

また今年、大手衣料品チェーンのユニクロを運営するファーストリテイリングが一部の正社員を対象に週休3日制を導入し話題となったが、体内時計のコントロールは働き方にも直結するだろう。

 

社員ひとりひとりの体質や気質、会社の業種に合わせて体内時計をコントロールする。例えば、季節性のある業種だとオフシーズンは社員全員が冬眠し、稼ぎどきは寝ずに数ヶ月間働くといったようなことが可能になるかもしれない。

冬眠専用の部屋やグッズも欲しい

なんとも突拍子もない発想だ。しかしテレビの発明、インターネットの普及という時代の流れを経験し、さらにはスマートフォンという革新的なツールを利用している者であれば、たったひとつの発明であっという間に世界が変わってしまうことはすでに体感済みのはず。

 

スマホアプリ「BiOCLOCK」なんてものが開発される未来がやって来るのではないだろうか?ああ、もし冬眠できるなら枕と布団にはこだわりたい。住まいも冬眠部屋なんて作ったりして…冷え込んできた夜長に妄想は膨らむ。

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サトモトヒロノリ
この記事を書いた人

サトモトヒロノリ

"フリーライター。1989年生まれ。佐賀大学大学院農学研究科修了。 佐賀県武雄市役所に入庁するも1年4ヶ月で退職。プロブロガー、イケダハヤト氏のアシスタントを務める。個人運営ブログを中心に取材活動中。"

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