わたしが高知に移住して早くも半年。たった半年だが思い切って言いたいことがある。それは、
高知≒お酒
ということ。これだけは声を大にして言いたいのだ。
先日お隣の徳島県でも飲み会に参加したのだが、やはり高知と違っておとなしい感じがした。いや…徳島がおとなしいのではなく、やっぱり高知が凄まじいだけかもしれない。
総務省の家計調査によると、一世帯あたりの飲酒費用は全国平均が16,929円であるのに対し、高知県は36,488円と全国トップである。2位の石川県とは1万円以上の差がある。
数字でも明らかになっている“お酒国高知”だが、それを象徴するかのような奇祭が毎年3月に行われているのはご存知だろうか?
その名も【おきゃく】
2006年に開始して今年で11回目。9日間開催されるこのお祭りは、公式サイトには「高知の街を会場にした、大きな宴会のようなイベントです。」とあるが”そんなもんじゃない”のである。もっと”壮大かつ豪快な”イベントなのだ。
なんと開催中の12日・13日は、高知市中心の商店街や居酒屋の軒先にこたつを設置してただひたすらにドンチャン騒ぎをする。
土佐のおきゃく2016は3/13(日)まで!昨日は生中継しながらぶらついてみたよ - pskのblog https://t.co/wpA66sfUcE pic.twitter.com/2EkHOKPP67
— ぴーすけ(東直希) (@pskpsk1983) 2016年3月6日
【おきゃく】のゆるキャラ??
そもそもこの人形はいったいなんなんだ? 調べてみると以下のことがわかった。
・高知の一部の酒飲みたちの間で噂されている「べろべろの神様」
・正直だが気まぐれ
・降臨すると、まばゆい光に包まれる
・出会った翌朝には、世界中の不幸を一手に集めた気分になる
・ご利益:健康良酒、階段無落、女子力増、精力強壮etc...
・高知を代表するフィギュアイラストレーターのデハラユキノリ氏が偶像化
この神様が、降臨され飲みまくるお祭りが【おきゃく】なのだ!
お座敷・棚田・マンガ県高知もまるっとPR!
期間中は、さまざまなイベントが開催される。例えば、ひとつは土佐のお座敷体験。
【べく杯】がもっとも有名だろうか?これは天狗・ひょっとこ・おかめの形をしたそれぞれの器でお酒を飲み合う、高知のお座敷遊びにはかかせないアイテムだ。
ひょっとこは口に穴が空いているため、一度お酒を注ぐと置くことができない。指で口をおさえつつ、飲み干さなければいけないのだ。
天狗は穴こそ空いていないものの、鼻が邪魔でこちらも置くことができない。これら3種類の絵が描かれているコマを回し、出た絵の器でお酒を飲むのだ。
天狗もしくはひょっとこに当たると嫌がると思いきや、高知の人は喜ぶんだとか。なんでも「飲むための遊び」だという。
また、賑わいを見せるのは、市内中心部だけではない。自然豊かな高知県長岡郡本山町では【棚田レストラン】なるものも開催される。土佐あか牛やジビエをはじめとする地元食材を、文字通り【棚田】の中で食す体験もできる。
この他にもスポーツイベントや音楽イベントも目白押し。やなせたかしさんや漫画家の西原理恵子さんの輩出した漫画県でもあるため、漫画家大会議なんかも開催される。開催中5万人以上が訪れるというのだ。
西原先生のラッピング電車もお披露目
市内を走る路面電車の中で宴会をする『土佐のおきゃく列車』。週刊誌SPA!で不定期連載中のルポ漫画『できるかな』の企画の一環で“サイバラ電車できるかな?”と、クラウドファンディングで寄付を募集。見事、目標金額を集めて誕生したのが『サイバラおきゃく電車』だ。
サイバラ電車が、高知の街を疾走! おきゃく電車からみなさんが手を振ってくれましたよ。西原理恵子先生もご満悦のご様子で、何よりでした。 pic.twitter.com/DU7jBtGkqx
— 矢牛 (@george_push) 2016年3月6日
かの吉田類先生も高知の出身なのだ!
酒好きのなかで、今、もっとも崇めたてまつられている御仁が吉田類先生だと思うのだが、もちろん高知県出身!
「特に心がけているのは、飲んだ分だけ運動するといこと。自宅近くの多摩川沿いや里山をジョギングに近いスピードで、時間をかけて歩くの日課。」
「ストレスを感じながら飲んだら逆効果。楽しく、おいしく飲むから体にいい。だからおのずとそういう場所に足が向くのです」
良いお酒は健康の秘訣!日本全国の酒場放浪を続ける吉田先生は、飲みつづけるために歩くのか、飲んだから歩くのか…いずれにせよ、吉田先生が“べろべろの神様”に一番近い存在なのかもしれない。
まだ【おきゃく】に参戦されてない全国の酒好きの皆様!来年の3月、高知でお待ちしております!