朝ドラ「なつぞら」で、広瀬すずが読んだ絵本の正体は…

2019/09/10
N田 N昌

NHKの朝ドラ「なつぞら」が佳境に入ってまいりました。

1961年より続く「朝ドラ」の記念すべき100作目となる「なつぞら」のヒロインの座をお勤め頂いているのが、ご存じの通り、広瀬すずさまでございます。

先日の放送で、母親役の広瀬すずさまが夜、布団の中で娘に絵本を読みきかすシーンがございました(8月28日放送分)。

テレビや映画で絵本が登場すると、その絵本が話題になります。アマゾンで売り上げランキングが急上昇したり、重版がかかったりもいたします。

少し前にも、山崎賢人さま主演のドラマ「グッド・ドクター」の中で絵本「100万回生きたねこ」が登場、ネット上で話題になっておりました。

ところが、今回の「なつぞら」の絵本はほぼ話題になっておりません。

その理由は、放送しているのがNHKさまだからでございます。宣伝になってしまうため、実在の絵本をそのまま出せないのでございます。架空のラベルが貼られたビールが登場することがありますが、アレでございます。

ドラマで登場していた表紙を見ていても、あれは、あの絵本だなとピンと来た方は、いらっしゃらないはずでございます。それは当然のことなのでございます。

ところが、広瀬すずさまが劇中で読んでいたセリフ(絵本の文章)を聞いていて、「おや?」と思われた方もいるのでは。

ちなみに、そのセリフ(文章)というのは、「もどってきて、みんな一緒に、…コケコッコー いっけんらくちゃく」でございます。

NHKさまの確認はとっておりませんが、「あの絵本がモデルでは…」という絵本が実在するのでございます。

台詞は、まったく一緒ではございませんが、激似でございます。とにかく激似でございます。是非、手に取って読み比べて頂きたいのでございます。

小生も、この絵本を読んでおり、「面白い絵本だなぁ」と記憶していたので、ピンときたのでございます。その絵本が、こちら。

「いちばんどり いちぬけた」(作:日隈みさき 出版社:あかね書房)

こちら、今年出たばかりの絵本でございます。毎朝みんなに朝をお知らせるイチばんどりが、鳴くのをやめて旅にでるお話でございます。その道中にいろんなものが登場するのですが、この絵本の面白いところは、その道中でずっと「イチ」がつく言葉がどの場面でも使われているところでございます。

各ページに「いちば」や「いちりんしゃ」や「いちばんぼし」などのイチのつく言葉が必ず登場いたします。絵もポップで愛らしいのでござます。

手に取って後悔する絵本ではございません。大人も楽しめる言葉遊びの絵本でございます。

朝ドラファンのお方、広瀬すずファンのお方、絵本好きのお方、是非、読んでみてくださいませ。録画されている方は、是非とも見比べて、読み比べて頂きたいのでございます。

(文:絵本トレンドライター N田N昌)

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この記事を書いた人

N田 N昌

放送作家・ナンセンス絵本マニア 「有田とマツコと男と女」「レゴニンジャゴー(アニメ)」 「天才テレビくんMAX」「小島慶子のオールナイトニッポンGOLD」 など、テレビ・ラジオ番組の構成脚本を担当。

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