最新技術で金融の未来を照らす「フィンテックアワード2019」。ファーストアカウンティング(株)が優勝!

2019/09/13
マガジンサミット編集部

日本でもキャッシュレス化が促進され、「フィンテック」という言葉を耳にする機会も多くなりました。フィンテックの業界団体、一般社団法人フィンテックガーデンは9月11日、都内で「フィンテックアワード2019」を開催。領収書や預金通帳の読み取りAIシステムを発表した「ファーストアカウンティング株式会社(本社/東京都港区)」がゴールドアワードを獲得しました。

フィンテックアワード2019は企業、起業家、学生を対象に、フィンテックシステムのコンテスト。フィンテック開発者を育成し、市場の拡大に貢献することを目的としています。

同コンテストには約40社が応募。一次予選を通過した「株式会社アール・アンド・エー・シー」、「Miroku Webcash International株式会社」、「ファーストアカウンティング株式会社」、「株式会社ラクーンフィナンシャル」、「株式会社ROBOT PAYMENT」の5社が当日のプレゼンに参加しました。

株式会社アール・アンド・エー・シーはクラウド型入金消込、債権管理システム「V-ONEクラウド」発表。経理業務である入金照合や帳簿作成などを自動化するサービスです。同社は「68%のコストカットに成功し、残業がなくなったという声も頂いている」とPRしました。

Miroku Webcash International株式会社は金融機関の口座残高や明細を一括取得するアカウントアグリゲーションサービス「Account Tracker」を提案。連携した家計簿アプリなどを経由し、金融機関Webサイトをスクレイピングします。口座やクレジットカードの情報、交通系ICの利用明細などを取り込むことが可能。複数の金融機関情報を一元管理できることがメリットです。

年商10億円以下の中小零細企業を対象とした売掛金保証サービス「URIHO」をアピールした株式会社ラクーンフィナンシャル。「貸倒リスクの排除・軽減」、「販売促進・売上UPに活用」、「債権回収業務の削減」という3つのメリットを紹介しました。「売掛金保証はもともと大企業向けのサービスだったが、日本の大半は中小企業。商習慣の新しいインフラを目指す」と担当者は述べました。

企業の金銭の流れを自動化させる株式会社ROBOT PAYMENTは、請求業務自動化システム「請求管理ロボ」を開発。PR動画には俳優の小泉孝太郎氏を採用し、同サービスの利点を訴えました。「クレジットやコンビニなどの様々な決済方法を一元管理するもの。日本のバックオフィスは優秀。自動化できるところは自動化し、別の業務で力を発揮してもらいたい」と担当者は語りました。

高精度OCR技術とAIを融合させた新しい経理の形

ゴールドアワードを受賞したファーストアカウンティング株式会社は、独自の「AI-OCR API」をプレゼンしました。一般的な領収書やレシート、手書き文字などを高い精度で読み取るOCR技術でアプロードした画像データ。これをAIが会計や経費の既存システムに出力していくシステムです。まさに人の目と経理の頭脳をオートメーションさせた、画期的なアイデアと言えます。

同コンテストの発案者でフィンテックガーデン事務局長を務める株式会社フリーウェイジャパンの代表取締役の井上達也氏は「今のIT業界は同じようなものを皆がつくっており、日本でつくられたものが世界中で使われているということがない。このコンテストを機に、埋もれている技術を掘り起こすことができれば」と話していました。

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