小学2年生が学ぶサーキュラーエコノミー「ASICS CIRCULAR LAB for KIDS」〜未来の日本を支える“えいゆう”を育てる特別授業〜開催

2025/11/26
マガジンサミット編集部

スポーツ用品メーカーのアシックスは、「健全な身体に健全な精神があれかし」という創業哲学のもと、スポーツを通じて世界の人々の心身の健康を支えることを目標とし、その一環としてサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を重要な経営課題と位置づけています。

そんなアシックスが11月17日、未来を担う子どもたちにサーキュラーエコノミーの重要性と可能性を伝えるため、成城学園初等学校で、SDGs特別教育プログラム「ASICS CIRCULAR LAB for KIDS 〜ちいさな"えいゆう"とつくる、まわる、みらいのスポーツ〜」を実施しました。この企画は、難解になりがちなサーキュラーエコノミーを「ごみにならない変身の魔法」として直感的に理解できるよう設計されたもの。授業には成城学園初等学校の小学2年生35名が参加し、ごみゼロの未来を実現するための「えいゆう」としての役割と創造性を育みました。

■身体を動化しながら楽しく学ぶ!「サーキュラー・バルーン・チャレンジ」

プログラムは、グラウンドでの「サーキュラー・バルーン・チャレンジ」からスタート。5チームに分かれた子どもたちは、地面に落とすとごみになってしまう5つの風船(資源)を、スタートからゴールに向かって落とさずに運んでいきます。

児童たちは「落とすなー!」「気をつけて!」「落としたらごみになっちゃうよ!」といった声を掛け合いながら夢中で風船を追いかけ、自然と互いをサポート。体験を通して子どもたちは「ごみを出さないためには、一人ではなく、みんなで助け合うことが大事」という、サーキュラーエコノミーの根本にある協力の価値を、遊びの中で自然と実感していました。

チャレンジ後には、この体験の指導を担当したスポーツインストラクターの福島さんが、「皆がこうして元気に遊ぶためには地球が綺麗じゃないといけない。ごみが落ちてたら拾って欲しいし、ものをごみにしないことも大切。ごみがないだけじゃなくて、空気も綺麗じゃないといけない。一つでも、自分のできる、地球のために大切なことを積み重ねてほしい。」とメッセージを伝えていました。

■捨ててしまうのはもったいない!廃棄予定の靴から生まれた新たなモノとは?

続いてグラウンドから多目的ホール「つながるーむ」へ移動。ここで同校の保護者代表として元体操選手の田中理恵さんがVTRで登場し、「子どもが履けなくなった靴を捨てる時、本当にもったいないなといつも思っていました。この企画は、私たち親の想いを叶えてくれる魔法です」と保護者目線で企画の意義を伝えました。

ここから、実際に授業を進めたのはアシックスの社員たち。まずはアシックス サーキュラーエコノミー推進部 奥津さんが、「シューズがゴミ箱に入る前の物語」の紙芝居を披露しました。紙芝居はクイズも交えたもので、ボロボロになったシューズくんが「サーキュラー・チェンジの魔法」によって特別な「資源のかけら」に変身し、ごみにならずに誰かの役に立ち続けるという循環の概念がストーリーとして描かれたもの。「勉強」という堅苦しさはなく楽しく学べるもので、子どもたちは興味津々な様子でした。

次に、奥津さんと同じくアシックス サーキュラーエコノミー推進部の部長である村岡さんが登壇。昨年11月に欧州限定で発売された廃棄予定のシューズで作られ新たに生まれ変わったシューズ「NEOCURVE」を紹介しました。さらに、廃棄予定のシューズを細かく粉砕した「変身の素」を見せると、子どもたちからは「これが靴だったの?」「確かに靴の匂いするかも!」「なんか気持ちいい!」といった声が上がりました。

この日会場には、同じく廃棄予定のシューズを原料に用いたソファも。このソファはカリモク家具との協業で生まれたもので、シューズが「NEOCURVE」以外にリサイクルされた初めての事例です。村岡さんが「この座面のクッションには、シューズの底に使われている柔らかい素材がそのまま活かされています」と説明すると、子供たちは驚きながらもどこか納得もしている様子。実際にものが循環し生まれ変わった姿を見て、サーキュラーエコノミーについての理解を深めていました。

■子供たちがサーキュラーエコノミーの“えいゆう”に!未来のごみゼロの第一歩

最後に、ここまで学んだことを活かし、廃棄予定のシューズを分解・粉砕、材料化した「変身の素」がどんなものに生まれ変わるかアイデアを出し合う子どもたち。ぬいぐるみ、家の壁、鞄など、チームごとに個性あふれる案が続々と登場します。

カリモク家具との取り組みから連想した椅子や枕、ベッドのほかに、食品サンプル、消しゴム、縄跳び、タイヤ、サッカーボールなど、素材の特徴を生かしたアイデアも。さらに、「ひげの仮装に使える!」といった、子どもならではの発想力から生まれるユニークな案など、本当に様々な物があげられていました。

村岡さん、奥津さんは終わりに、「サーキュラーエコノミーは続けていくことが大事」だと子どもたちに話し、それぞれのこれからの行動が重要であることを伝えました。話を聞いていた子どもたちは「今まで靴を捨てていたけど、捨てない方が地球環境にいいしリサイクルした方がいいと思った」と答え、教わったことを素直に受け止めている様子でした。

村岡さんはさらに「廃棄物と定義されていたものを『未来の資源』に変える技術は、単なる環境貢献に留まらず、企業の持続可能なサプライチェーンを確立するという大きな経済的要素を持っています。この次世代教育活動は、当社のサステナブルな経営基盤を確立する上で不可欠であり、今後もスポーツとテクノロジーを通じて、地球と人々の健康に貢献し続けます。」と語っています。

また奥津さんも「サーキュラーエコノミーは、大人だけでなく、未来を担うすべての人の参加が必要です。この体験を通じて、『自分にも地球を変えられる力がある』と感じた子どもたちが、未来の消費行動を変えていくと確信しています。」と話します。

まずは、自分のできることから。子どもたちのように、私たちも一緒に考えていきたいですね。

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