オフィスワーカーの約9割が「水不足」と判明!夏に気を付けたい水分摂取と仕事効率の関係

2019/06/10
マガジンサミット編集部

サントリー食品インターナショナルは、5月29日にスタートした「水曜日は、みずようび」プロジェクトに伴い、全国の20~69歳のオフィスで働く男女1,600人を対象に「オフィスで働く人の働き方と水分摂取に関する調査」を実施。約9割の人が「水不足」であることが判明しました。また、今回の調査結果を受けて専門家が「仕事と飲水」について解説してくれました。

同調査では、まず最初に今年の大型連休(ゴールデンウィーク)前後の「仕事への意欲」の変化について質問。その結果、回答者の約7割が仕事への意欲の減少を感じていることが分かりました。年代別で見ると、20代は約8割が「意欲の低下」を実感しており、若い年代ほどその傾向が強いことが判明しました。

次に「前営業日に比べて、最も疲れを感じる曜日」について聞くと、「金曜日」が25.3%と最も多く、次いで「木曜日」(24.0%)という結果に。週の後半になるにつれ、疲れを感じやすい傾向にあることがうかがえます。

続いて、1週間のまんなかである「水曜日」に休憩やリフレッシュができれば週後半のパフォーマンスは上がると思うかを聞いたところ、約9割の人が「上がると思う」と回答しました。また、今回の調査によると全体の41.6%が「水曜日にノー残業デーがある」と回答しています。

「1日に必要だと思う水分量として、最も適当だと思う水分摂取量」について尋ねると、飲料として一日に摂取が必要な目安量となる「2.0ℓ以上」と答えた人が約4割と最多。しかし、目安よりも少ない「1.8ℓ以下」を回答した人は合計で約6割にのぼり、摂取基準とのギャップが浮き彫りになっています。

 

1日に摂取している「水やコーヒーなどの飲料」の摂取量について質問すると、1日に飲むのが望ましい水分摂取量が「2.0ℓ」であるのにに対し、約4割にあたる39.3%が「2ℓ未満」と回答しました。また、飲料摂取量の内訳を見ると、オフィスで働く人の約9割が「水」の摂取量が500mlペットボトル2本(1.0ℓ)以下であると答えています。

「飲料としての水」の一日の摂取量の目安は1.2ℓとされ、オフィスで働く人の約9割が「水不足」といえます。

この調査結果を受けて、体温や体液研究の第一人者で医学博士でもある早稲田大学人間科学学術院の永島計教授は「効率的かつ疲れを残さないような仕事をするには、飲水に気をつけることは大事だと考えています」と指摘しています。

さらに、永島教授は「過去、日本人女性を対象とした研究では、1日1.6 ℓの『食物を含めたすべての水分』の摂取が必要という報告もありましたが、体格も変わった現在では2.5 ℓは摂取することが望ましいと考えられています。そのうち『食物として摂取する水分』を除外すると2.0ℓは『水やコーヒーなどの飲料』として摂取することが大事です。ただし、活動量が多い人や暑い環境で作業する場合は増量の必要があります」と解説しています。

また、オフィスワーカーは「お茶やコーヒーの摂取量が多い」という傾向がありますが、永島教授は「過度にならないコーヒーの摂取は、仕事の効率化、水分補給にもなりますが、カフェインの採りすぎは注意が必要です。コーヒーの摂取量が1 ℓを超えるとカフェイン過剰摂取によるイライラや不眠をおこす可能性があります」とコメント。「飲料として必要な水分」の摂取量の2/3となる1.2ℓは「水での摂取が望ましい」と語ってます。

永島教授は、夏に向けた注意点として「これからの時期、気温が上昇し、皮膚や呼吸から失われる水分は多くなっていきます。また、通勤途中でかく汗の量も増え、さらに会議が長引く・食事をとる時間が遅れるなどで、水が足りなくなってる時間は多いと思われます」と指摘。「脱水は仕事中に集中力がなくなる、疲れやすいなどの、作業効率の低下につながる影響をおよぼすことがあるため、仕事中や日中の疲れは、仕事そのものだけではなく、不十分な水分摂取の可能性も考えられます」とも語り、作業効率と水分補給の関係について言及してます。

オフィスワークは屋外作業や外回りと比べると水分補給がおざなりになってしまいがちですが、作業効率を落とさないためにも水をしっかりと飲んだ方がいいようです。特に、夏になると「水不足」は健康にも影響しかねませんから、意識して十分な水を摂取するようにしたいものですね。

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