料理家・管理栄養士の小山浩子氏による「地頭のよいこどもの育て方『賢い脳は脂が9割』『こどもの知能を高める“脂”の摂り方』セミナー」が、2月7日(土)に民間学童事業を都内で展開するウィズダムアカデミーの恵比寿校にて開催。その保護者を対象に、脂質と育脳の関係、オメガ3系脂肪酸の摂り方について具体例を交えて解説された。

本セミナーでは、主に小山氏の著書『「賢い脳」は脂が9割 地頭のよい子をつくる「育脳ごはん」』をもとに、「こどもの脳は『毎日の食事』が刺激となって、賢く成長する」「遺伝だけじゃない!『栄養』がよければ知能は高まる」「脳にいいオメガ3系脂肪酸の摂り方」などが説明された。同著は、小児科医・医学博士の成田奈緒子氏が監修を務めている。

「こどもの脳は『毎日の食事』が栄養となって、賢く成長する」というテーマについて、小山氏はまず「ヒトの成長は『からだより脳が先』」であり、脳は生まれた直後から急激に発達し、こどもの頃から良い栄養を摂る必要性を説いた。生まれてから5歳までの間が、脳が一番大きく成長する時期で、この時期に体をつくるための栄養を、こどもに十分に与えることが大事だという。

また、親がこどもの知能に影響を与えられる最も効果的な方法は「食事」であり、親の食事に関する考え方がこどもの脳のスペックを決める。栄養が脳に与える影響は大きく分けて3つある。(1)脳を「つくる」(2)脳を「動かす」(3)脳を「働かせる」。知能への影響は遺伝も小さくはないが、以上のように食事から得られる栄養が成長期に与える影響はとても大きいと考えられている。

そして、こどもの「賢い脳」をつくるカギは脂である、と小山氏は説明。イギリスのオックスフォード大学の研究によると、オメガ3系脂肪酸のDHAの摂取により、「こどもの読み書き」が向上するという結果が出ている。
このことから、オメガ3系脂肪酸の摂取がポイントと言われている。青魚に多く含まれるオメガ3系脂肪酸は、神経細胞の膜をしなやかに保ち、脳の情報伝達をスムーズにする栄養素で、「あぶらは控える」ではなく「良い脂を選ぶ」ことが、賢い脳づくりのカギと言える。

オメガ3系脂肪酸の中で、サンマやサバなどの青魚にはEPA・DHAが含まれている。これらの青魚も育脳には効果的だが、毎日の摂取の手間や塩分のことを考えると、DHAと同じオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸が豊富に含まれる“育脳オイル”とも呼べるアマニ油もオススメだそうだ。α-リノレン酸は、体内でDHA・EPAと同様の働きをしてくれる。
小山氏は、オメガ3系脂肪酸を毎日摂るための3つのポイントとして、魚を肉の倍の量食べること、「魚が苦手」な子は缶詰や練り物で代用、育脳オイルのアマニ油を手軽に摂取、という3点を紹介している。
魚は調理(煮る・焼く・揚げる)ことでオメガ3系脂肪酸が減少するので、食べ方は刺身がベスト。アマニ油(えごま油でもOK)は一日に小さじ一杯を加熱せずに摂取することが推奨されている。毎日食べるヨーグルトやサラダ、味噌汁に混ぜたりすると手軽に摂取できる。

ただ、オメガ3系脂肪酸は"酸化に弱い"という弱点がある。魚を買う場合はなるべく生で、アマニ油を使う場合は特に酸化にも注意が必要。アマニ油に限らず、食用油は開封後に酸化(サビ)が進んでしまうため、酸化対策は「開封後、なるべく早く使い切り(1~2か月以内)」「鮮度を保ちやすい容器の商品を選ぶ」「冷暗所で保管する」といった方法が紹介されている。

セミナー後半では、実践編として複数の育脳食べ合わせメソッドや書籍『「賢い脳」は脂が9割 地頭のよい子をつくる』で公開されている育脳レシピの一部が紹介された。セミナーでは、育脳おやつレシピの栄養価豊富な「ザクザクオートミールクッキー」や主菜になる魚レシピの「まぐろのアマポン酢づけ丼」、10分でできる育脳朝ごはんの「魚肉ソーセージドッグ」「枝豆としらすのおにぎり」などのレシピとともに、いかにオメガ3系脂肪酸のDHAが豊富かなどが伝えられた。

今回のセミナーで示されたように、日々の食事の中で良質な脂を取り入れることは、こどもの脳の発達を支える大きなカギになる。アマニ油や青魚などオメガ3系脂肪酸を意識した食事の工夫を重ねることで、毎日の暮らしの中からこどもの可能性を育てていくことに繋がる。








