海や山でレジャーを楽しむ人が多くなりますが、怖いのは「遭難」です。
大勢の救助隊が山の奥を探したり、ヘリコプターで空から、海なら船で捜索、そんなニュース映像を見ますが、あれってお金がかかってるんですよ(当たり前)。
こういう捜索費用にまつわるネタ、簡単にご紹介します。結構ビビります。
基本的には無料
山や海で遭難事故発生の情報が入ると警察や消防が出動します。
捜索が困難な場合は自衛隊、海上保安庁が出動し、捜索は大掛かりに。
でも、公的機関が出動した場合は原則として費用は税金でまかなわれるので、遭難者が見つかっても見つからなくても無料です。
特に海難救助は海上保安庁の管轄。海保は様々な海洋の安全を取り締まる機関でもありますからヘリコプターや船舶を用意しやすいため、大凡遭難者への費用はかかりません。
参照 海上保安庁HP
民間の救助隊は有料
さて問題は「山岳救助」です。
山の遭難は、まず管轄の警察、消防、自衛隊などの公的機関に通報が行きます。
しかし公的機関で働く人は、決して山の遭難者を捜索救助する専門ではありません。例えば、火災が発生すれば消防は優先的に消火活動へ向かうでしょう。また、ヘリコプターは使用スケジュールが決まっていれば救助へ迎えないケースもあるそうです。
遭難者の救助は一刻を争いますから、人手不足の時は民間の救助隊へ出動が依頼されます。全国には山岳救助を主とした団体が沢山あります。
この民間の救助隊は有料です。
リサーチしたところ、値段はこんな感じ
※一般的な捜索人員約20名
・一人の日当約1〜3万円(状況によっては5万円)
・捜索救助隊の経費【装備 代・消耗品代・食費・ 宿泊費・交通費・通信費等】で、1日50万円以上
更に、ヘリコプターを一機飛ばすと50万
つまり、1日100万円はかかると思っていいでしょう。何日も捜索が続けば費用は更に嵩むことになります。
拒否できる?
民間に救助を要請する際は遭難者の関係者に了解をもらう場合もあります。でも緊急なので有無を言わさず要請する場合もあるそうです。
エピソードで「民間を使うのはやめてくれ」と頼んできた人がいたそうですが、「命とお金とどっちを取るんだ!」と隊員は怒ったそうです。そりゃそうですよね。
ただし、費用は高額です。
都市伝説かもしれませんが、値段を交渉して割り引いてもらう人もいたり、家を担保にお金を借りて支払った人もいるとか。
山岳保険に入りましょう!
救助費用1日100万という金額を聞いてビビった人も多いでしょう。年々登山を趣味とする人が増えていますが、絶対に山岳保険に入るべきです。
調べたら年間4千円からという保険もありました。
険しい山を登るわけじゃないといって入らない人も多いようですが、山は舐めちゃいけません。遭難で一番多い原因は「道に迷った」です。
長野県民は怒っている?!
2015年の山岳遭難者は約3043人で過去最高。ここ10年で63%アップしています。
一番多かった長野県では、救助に関連した費用が年間数十億円かかっているとか。これは県民の税金で賄われています。
しかも遭難者の半分は県外からの人間ということで県民からは不満爆発中。救助費用は全額負担させるべきとか、救助は民間に任せようという動きもあるようです。
ちなみに、北欧スイスなど山岳救助は民間が行っている国は多いです。
山岳救助の最新兵器!
迅速で安全に効率よく捜索が可能でしかも費用を抑える事はできないか?そんな都合の良いものがあるわけねぇ……ありました。
ご存知「ドローン」です。
現在、日本山岳救助機構合同会社「jRO(ジロー)」ではドローン搭載カメラを飛ばせば行方不明の登山者や遭難現場をいち早く発見できるとして救助関係者に向け推奨しています。従来よりも費用が大幅に抑えられるため今後普及するのではないでしょうか。
山や海へ遊びに行くみなさん、心のどこかで“自分は大丈夫”と思っていませんか?みんなそう思っていて遭難してしまうんです。
あなた1人ならまだしもレジャーは仲間で行くことが多いので、誰かが遭難して、そこに関われば我が身のDANGERパーセンテージは一気に上るってことをお忘れなく。