YouTubeで「再生回数○○○万回以上!」という見出しから流行り者が出てくることが多いけれど、また出た!
その名もピコ太郎
チンピラ風ファッションで小粋に踊るコレ
♪「ペンパイナッポーアッポーペン」
動画 www.youtube.com/embed/0E00Zuayv9Q
8月25日にアップ後、これが世界でウケ、再生回数1,900万回を超えている。
きっかけはジャスティン・ビーバーがTwitterで紹介してからとか。
ちなみに、ピコ太郎は“歌唱ビデオチャンネル”と題したチャンネルを開設していて、この「ペンパイナッポーアッポーペン」以外にもいくつかネタを披露している。
気になるのは、「ピコ太郎とは何者なのか?」だ。
Twitterより @kosaka_daimaou
本人は肯定も否定もしていないそうだが、おそらく古坂大魔王だろう。たぶん古坂大魔王だ。そう古坂大魔王に違いない。そこで、古坂大魔王と仮定して彼の芸能活動を軽くプレイバックしたいと思う。
楽屋爆笑王
彼は‘90年代のボキャブラ天国世代で出てきた芸人で、元々は「底抜けAIR-LINE」という3人組コントグループだった。
ボキャ天では、殆どトップ10に入ることはなく、11位以下のチャレンジャー枠ばかりだったが、古坂は常に前に出て芸人たちを仕切っている感じがあった。身長190センチ近くあってあの顔つきだから目立つのは確かだが、「そんなに面白いことも言わないのに前へ出過ぎじゃないか?」とよく思った。そう、印象としては面白いと思った記憶があまりないのだ。
ところが、のちのち聞いて分かったことがあった。
彼はいわゆる「楽屋爆笑王」だったらしい。
楽屋爆笑王とは、芸人同士の内輪でとてつもなく面白くて人気者なのに、表に立つとなぜかウケない本番に弱いタイプの芸人。ボキャ天からは、爆笑問題、ネプチューン、くりぃむしちゅー(当時、海砂利水魚)を筆頭に数多くの芸人を輩出した。そんな中、知名度的に古坂はパッとしなかった。
「楽屋であんなに面白いのになぜ売れないのか?」
当時の芸人内では七不思議的で、爆笑問題の田中とくりぃむしちゅーの上田で「どうしたら古坂は売れるだろう」と何度か話し合ったらしい。
DJ古坂
ボキャ天終了後、当時活躍していた芸人の姿もあまり見かけなくなった2004年頃、私が担当していたラジオ番組で、あるCDを流すことになって驚いた。曲のDJが古坂だったのだ。
彼は中学の頃吹奏楽部でコントにも音楽を取り入れるほどだった。芸人活動を休止してテクノユニットを組み、ミュージシャンのプロデュースも行うように。所属は現在もエイベックス・マネジメントで、AAAなどと親交が深いらしい。とはいえ、決してミュージシャンを志すようになったわけではなく、継続してタレント活動は続けていた。でも、やっぱりパッとしなかった。
クイズパネラーとして声がかかる
2010年に「雑学王」(テレ朝)の“伸び悩み芸人枠”でパネラーとして声がかかる。番組HPには、視聴者から古坂に対するコメントが多くけっこう好評だった。
中には「大魔王ってなんだ?」「大魔王の意味は?」「大魔王の意図は?」と、大魔王という名前に食いついてくる人が多かった(笑)。
これがきっかけか、他のテレビ番組にも出演依頼が増え、仕事の幅も結構広がったと思う。彼のTwitterのフォロワーもブログのアクセス数もかなりアップした。がしかし、思ったほど知名度は上がらず、やっぱりパッとしない。
う~ん、やっぱり地味だぞ、と芸人仲間は思ったはずだ。
突然、ピコ太郎でブレイク!?
あれから数年後、芸能活動約20年で、なんと世界へパッと花開いた!
それが動画「ペンパイナッポーアッポーペン」だ。芸人仲間はさぞ喜んでいることだろう。ただし、ちょっと残念なのは古坂大魔王じゃなくて、あくまでもピコ太郎として、あの格好のキャラクターとしてのブレイクであること(まぁどっちでもいいかw)。
ピコ太郎は今後メディアへの露出は増えそうだけど、おそらく本人は今、設定などのキャラ作りを必死に考えているんじゃないかと思う。大丈夫かな? 空回りしないかな?
一抹の不安を勝手にめぐらせつつ、頑張れ古坂…いやピコ太郎!