気温と湿度の上昇と共に、ダニについてのニュースや記事を多く見かけるようになりました。ダニは高温多湿を好みます。室温25~30℃、湿度60~70%が繁殖に最も適した環境とされ、夏季はダニ繁殖のハイシーズン!
実は、最近、原因不明の皮膚炎を患った筆者。あまりに治らないので医師に相談すると「虫に刺されて炎症をおこし、長引いているのではないか?」と診断され…もしや、巷で噂のダニ?と怖くなり対策を練ることにしました。
もともとペットを室内で飼っており、カーペットに絡んだ毛を吸いこめる強力な吸引力のある掃除機が欲しかったところ。ちょうど良い機会とばかりに布団クリーナー一択ではなく【スティック】【ハンディ】【布団クリーナー】と幅広く使えるパーツが付属する1台3役のコードレス機種を家族に所望!
希望に該当する様々な機種がありましたが「一度にあらゆるところを掃除したいよね」という理由から、機体の軽さとスタミナ重視し、ターボパワーリチウムイオン電池を搭載した写真の掃除機を選びました。フローリングなら通常モードで約45分間。パワーモードで約15分の長時間稼動が可能だそうです。
雨季から夏にかけ250倍以上に増えるというダニ
家全体には、万~億を超えるダニが生息しているそうです。カーペットや畳、布製のソファー、クローゼット、ぬいぐるみなどの場所を好みますが、なかでももっとも多く生息するのは布団のなか。神奈川県の衛生研究所によると、1㎡あたりの敷布団の内部には平均、約10万匹、畳の内部には5万匹、絨毯の内部には約11万匹のダニが潜んでいるそうです。
人が寝ている間にかいた汗(200㎜ℓほど)が湿気を与え、さらには人のフケや毛、表皮、埃などダニが好む餌が豊富にある布団は繁殖にもってこい!
同一敷布団の表面2カ所を月ごとに採取した「寝具におけるダニの発生消長」(一般財団法人 日本環境衛生センター)の調査では、1㎡に生息するダニの数が、雨季の7月には250匹以上になり、0匹の月もあった秋や冬にくらべ断トツに増加することが分っています。
やがて、雨季~夏の間に増えたダニは秋口に死骸になり、寝返りや布団の上げ下げなどの度に空中を舞います。その死骸やフンを吸いこむことで鼻炎やくしゃみなどのアレルギー、または喘息などの症状を引き起こす原因のひとつになるそうです。
つまり、日頃から餌になるような人間の皮膚やフケ、塵。そして死骸やフンなどのダニアレルゲンをこまめに取り除くことが大切なのです。
乾燥に弱いダニ
しかし、布団を清潔に保つことはもちろんですが、掃除機や布団クリーナーで吸引できるのはダニの死骸やフン、餌になる表皮やフケなどのダニアレルゲンが主。ダニを根本から退治するためには乾燥させて殺すのが良いようです。
「WBS」(テレビ東京)で紹介されていた東急ハンズ「7月季の売れ筋ランキング」1位の『ダニ取りロボ』https://hands.net/goods/4529451000309/ は、ダニを乾燥剤が入っている二重マットの中に香りで引き寄せ閉じ込めることで殺す仕組みだそう。
(なるほど…乾燥ね!)と布団クリーナーをかける前に、寝具やマットレスを洗濯し乾燥させることにしました。
まずは湿気をおさえる
まず、ダニの繁殖をなるべく抑えるため部屋の湿度を60%以下にします。背後に藪が控える筆者の自宅は、放っておくと本にカビが生えるほど湿気が酷く、除湿機が手放せません。除湿機を以前よりこまめに稼働させることにしました。
ダニは日干しをしても死なないそうで、布団乾燥機や衣類乾燥機で50℃以上の熱を1時間ほどあて乾燥させるのが良いそう!ダニを構成するタンパク質は熱に弱く、ダニは火傷をした状態になり死滅するそうです。(参考「ためしてガッテン」(NHK))
さあ!徹底的に吸引するぞ!
乾燥させただけで安心は禁物です。布団に残ったダニの死骸などを放置しておいては意味がありません。ダニアレルゲン達を空気中に舞きちらさぬように、掃除機や布団クリーナーでダニの死骸やフンなどを吸い取ればOKのはず!
また、余熱でぽかぽかなマットレスカバーをベットにセットし吸引開始。『エルゴラピード』の公式HPによると、1㎡あたり20~40秒かけて掃除することが望ましいようです。
ダニに噛まれてしまったら…?
さて、ステロイド系の塗り薬を処方され急速に症状がよくなってきた筆者の皮膚炎ですが、初めは3~4ヶ所にできた5mm~1cm小さな発疹でした。
屋内に生息するダニは、「屋内塵性ダニ類」と呼ばれるヒョウヒダニ(チリダニ)類・コナダニ類・ツメダニ類が主で、そのうち9割ほどがヒョウダニ類とコナダニ類だそうです。
ヒョウダニ類は、カーペットやベットや寝具の隙間、ソファーに潜みフケや皮膚、埃を餌にします。フケ・皮膚アカ・汗が1gあれば、そのなかに約300匹のダニが生息できるそうで大発生した場合はダニアレルゲンの素になります。
コナダニは、食品や医薬品などを餌に梅雨時期や秋口に増えます。コナダニが増えるとそれを餌にするツメダニが増え稀に人を噛むそうです。噛まれる部位は、お腹などの柔らかい部位が多いとされていますが、足や膝なども例外でなく、また衣服を着ていても、その隙間から入り込むそうです。
筆者は市販の薬を塗り、痒みが襲った時は発疹の周辺部位を掻いてお茶を濁していました。しかし、それを一週間ほど繰り返すうちに掻いた部分が腫れて炎症を起こす結果に…。
こまめに薬を塗れば良かったのですが、症状が少し軽くなると放置し、痒みがぶり返すと再び掻くというズボラな性格が災いしたとみえ、「それでは治るものも治らない」と病院でしっかりと怒られました。
医師によると、ダニに噛まれたのかどうかは診断しかねるとのことでしたが、我が家の環境を考えるとダニが多く生息しているのは間違いないと思えます。
「乾燥器による乾燥×掃除機(布団クリーナー)による吸引」という対策。そして、万が一、ダニ(その他の虫も)に噛まれたのならば、薬をこまめに塗って治療することを肝に命じようと思います。
季節は夏真っ盛り。ダニ退治を考えている方は、今がその時!ぜひ念入りな対策をおすすめします。