【Dew Tour2022デモイン・女子パーク】スタイルとテクニックのデュエット!四十住さくら準優勝&開心那が3位“障害を持つスケーターが輝く大会の新たな可能性にも注目”

2022/07/31
放送作家 小嶋勝美
 
 
 
 
 
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日本時間7月30日にアメリカ・アイオワ州デモインのLauridsen skatepark(ローリッセンスケートパーク)で行われた、Dew Tour(デュー・ツアー)パーク種目で四十住さくらが準優勝、13歳の開心那が3位に入賞した。

さらに、手塚まみが実況も唸らせるスタイリッシュなフロントサイドスミスグラインドなどの滑りを見せて4位、中村貴咲が8位となった。

優勝はイギリスのスカイ・ブラウンで、フロントサイド540(空中で1回転半回る技)など、1本目のランで首位に出ると3本目のランでは、さらにフロントサイドノーズグラインドを成功させ89.66点を獲得、そのままトップを守りきった。

結果的には1位から3位までが先週のX Gamesと同じ結果となり、昨年行われた東京五輪では四十住さくらが金、開心那が銀、スカイ・ブラウンが銅。この結果だけでも、女子パーク界ではこの3人がいかに、スタイルとテクニックとパワーがずば抜けているのかが良くわかる。

パーク男子はX Games同様、日本人スケーターの招待はなかった。

四十住は先週のX Gamesで起きたアクシデント(転倒して脳震盪)が心配されたが、本人のSNSで「結果は二の次で、海外や日本の仲間とスケートボードを出来る環境に感謝しつつDEW TOURも楽しみたいと思います!」と楽しむ事を決意しての参加となった。

【Dew Tourとは~アダプティブスケーターも活躍する大会~】

 
 
 
 
 
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X Games同様、世界中から選り抜かれた選手だけが招待を受け、参加出来るスケートボードの世界的な大会で、無料で観戦する事が出来る(有料のVIPチケット有り)。

昨年は東京五輪に出場する為のポイント付与大会としても開催され、パーク種目はDew Tourが五輪予選大会の最終戦となり、白熱の戦いの末に四十住さくらが優勝した事も記憶に新しい。

参照・マガジンサミット:「540の三つ巴を制した四十住さくらがDew Tourパークで優勝!岡本碧優が3位」https://magazinesummit.jp/hobby_sport/78695234310524

パーク種目は45秒間コース内を自由に滑走するランを3本行い、その内のベストスコアで順位が決まる。

【パラ五輪化への期待~スケートボードが持つ無限の可能性~】

Dew Tourで特徴的な種目の1つが、Adaptive(アダプティブ)スケーター、つまり障害を持つスケーターの競技種目があるという事。

すでにスケートボードの世界でも盲目のスケーター、ダン・マンシーナなど障害を持つ実力派スケーターがたくさん登場しており、特にブラジルのフェリペ・ヌネス(6歳の時に列車事故で両足を失った)はスケートボードの神様といわれるトニー・ホークが主宰するスケートブランド、BIRDHOUSE SKATEBOARDS(バードハウス)からプロモデルのデッキをリリースするほどの人気。

彼らの絶え間ないチャレンジ精神こそは、スケートボードの持つ魅力そのものともいえる。

筆者は障害を持つ人との関わりが深く(詳細はここでは省きますが)、昨日までの自分を超えていき、自分に自信を与えてくれるスケートボードこそ、パラリンピックに必要な要素であると思うし、もっと多くの人にスケートボードが持つ無限の可能性を知ってもらいたいと願っている。

女子&男子アダプティブ・ストリートの映像

(YouTube:https://youtu.be/W2gvBplZcoc)

【ベストトリック賞&準優勝の実力/四十住さくら】

 
 
 
 
 
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先日のX Gamesでのアクシデントが響く四十住さくらは1本目のランでは自身の大技である540を温存しての滑りを見せる。

以下、四十住1本目のランでのトリック構成。

・バックサイド180(ボルケーノと呼ばれる中央付近の山型のセクションを超える)

・フェイキーオーリー ワンフット

・フロントサイドブラント

・バックサイドオーリー

・インディエア

・フロントサイドスミスグラインド

・オーリー(ボルケーノに設置されたマウンテンデューのビッグ缶を超える)

・ジュードーエア

・フロントサイドクレイルスライド

・フロントサイドオーリー

・バックサイドノーズブラント バックサイドリバート(後ろ側に回転して降りる)

この日のベストトリック賞

 

2本目、3本目ではさらに難易度を上げてバックサイド540にトライするもいずれもミス。

しかし、1本目の素晴らしいランで2位を守りきっての準優勝となった。

【スタイル&テクニック/開心那】

 
 
 
 
 
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開心那は、1本目のランでバックサイドとフロントサイドのノーズグラインドを中心にフルメイクのランを見せる。

 

以下、開心那1本目のラントリック構成。

・バックサイド5-0グラインド

・インディエア(ボルケーノと呼ばれる中央付近の山型のセクションを超える)

・フロントサイドスミスグラインド

・リーントゥテール

・ステイルフィッシュ ディザスター

・フロントサイドテールスライド

・バックサイドノーズグラインド

・フロントサイド50-50グラインド(ボルケーノに設置されたマウンテンデューのビッグ缶に)

・フロントサイドオーリー

・フロントサイドクレイル

・フロントサイドノーズグラインド

・フロントサイドクレイルスライド

2本目のランでは最後にキックフリップをメイクするも、タイムオーバーで得点にはカウントされず、3本目のランでは先日のX Gamesでも見せた新技、フロントサイドノーズスライド リバートにチャレンジするも決めきれなかったが見事に3位に入賞した。

【Dew Tour2022デモイン・パーク女子リザルト】

1位 スカイ・ブラウン 89.66

2位 四十住 さくら 83.00

3位 開 心那 82.66

4位 手塚 まみ 72.00

5位 ブライス・ウェットスタイン 67.00

6位 ジョーディン・バラット 60.00

7位 リジー・アーマント 49.00

8位 中村 貴咲 33.66

女子パーク/男子ストリートの映像

(YouTube:https://youtu.be/iG5Gk6NXTF0)

文・小嶋勝美 

スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。

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放送作家 小嶋勝美
この記事を書いた人

放送作家 小嶋勝美

お笑い芸人として活動後、放送作家に転身。 スポーツ番組やバラエティ番組などに携わる傍ら、20年以上続けている大好きなスケートボードのライターとしても活動。 コンテスト記事の他、スケボーの情報や面白い発見を伝えていくと共に、スケートボードが持つ素晴らしさを多くの人に広めていきたいと思っています

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