ついこの前まで、パンケーキは大ブームでございました。行列ができる人気店に並んだ経験のある方も少なくないのでは…。最近は、あまり耳にしなくなってはいるものの、たまに食べたくなる時、ございませんでしょうか。
そもそも、パンケーキってホットケーキと違うの? 「いまさら」な疑問でございます。海外のパンケーキが続々日本上陸を果たした2000年頃に話題になっていたはずでございます。
諸説あるようですが、パンケーキとはフライパンで焼いたケーキ全般を指し、ホットケーキはパンケーキの一種という説が有力のようでございます。つまり、近年のパンケーキは、日本で長年愛され続けてきたホットケーキと別物ではないということでございます。
そんなパンケーキ、いやホットケーキを扱った絵本はたくさんございます。子どもが大好きな食べ物だからでございます。「ぐりとぐら」でも登場いたします。とはいえ、毎年1冊でるかでないかのペースでございます。
ところが、この春、なぜかホットケーキ絵本が2冊、出版されたのでございます。それもどちらも人気作家様の作品でございます。ただの偶然なのか、再ブームの兆しなのか…。ちなみに、どちらも今流行りの大人が読んでも楽しめる“大人絵本”でございます。
是非、久しぶりのパンケーキが食べたくなった方は、お店に行く前に、こちらの絵本を読んで頂きたいのでございます。モチベーションがあがること間違いナッシングでございます。
「そらから ぼふ~ん」(作:高畠 那生)
こちらは大人から人気の高い絵本作家、高畠那生様の最新作でございます。毎回、切り口が鋭い高畠様ですが、この絵本の特長は、ホットケーキを五感で楽しめることでございます。通常、ホットケーキ絵本といえば「おいしそう~」くらいですが、こちらは、五感をゲッツ!そそってくれるのでございます。その理由は、読んでのお楽しみでございます。
お話の内容はというと…、ある日、林の中に「ぼふ~ん」と巨大なホットケーキが空から落ちてきます。その現場に遭遇したある男の物語でございます。
余談ですが、最初のタイトル案は「ホットケーキがおちてきて。」だったとか…。さらに、この絵本のゴイスーなところは、絵本のカバーの一部がペーパークラフトになっているところでございます。切り取って組み立てると、絵本の世界を表現した小さなジオラマが楽しめるのでございます。是非、こちらもお楽しみくださいませ。
「ホットケーキのおうさま」(作:二宮由紀子 絵:朝倉世界一)
こちらは、ある日、ホットケーキ達が、ホットケーキの王様を選ぶというお話。1番大きいホットケーキ、1番豪華なホットケーキ、1番固いホットケーキ、…、様々なホットケーキたちが、ホットな戦いを繰り広げます。いったいどんな結末が待っているのか…というストーリーでございます。
お話は、数々の絵本の賞を受賞されている二宮由紀子様。そして、絵は、漫画家の朝倉世界一様が描かれております。
以上、読めばパンケーキが食べたくなること間違いナッシングな絵本でございます。是非、パンケーキのお供にご一読くださいませ。
(文:N田N昌)