日本橋が最近面白い
蒼井優ちゃんがCMで「日本橋が最近面白い」と言っていたので、人生12回目の引越しは日本橋にした。引っ越し後には様々な手続きが待っている。
いきなり新住所の記入でペンが止まった!町名が書けないのだ。
日本橋”かきがら”町が。
日本橋蛎殻町とは
「かきがら」を急いでスマホで調べ「蛎殻」を頭に叩き込む。書くことを生業としていながらお恥ずかしい話だ。
手続きで何度も「日本橋蛎殻町」と書いていたら気になってきた。なぜここは蛎殻町なのか?
諸説あるらしいが、昔は漁師の小網の干し場で牡蠣の殻が堆積した海辺だった。また、江戸の南町奉行、大岡越前守が耐火のために牡蠣の殻を屋根に葺くように奨励し一帯が牡蠣殻で葺かれたからという説などがある。
牡蠣グルメ
牡蠣にちなんだ名前が付くぐらいの街なら、牡蠣グルメも期待できそうだ。蛎殻町周辺で、蛎にまるわるお店を探してみよう。
歩いているうちに『新大橋通り』を渡り住所は日本橋人形町に。そこで、ランチにはまだ早い11時なのに行列の店を発見。
トンカツの「三友」だ。トンカツ屋だけれど、秋から春先まで登場するカキフライが名物らしい。
ランチの看板にはカキフライ定食カキフライ二個が1050円、三個が1250円と表記されている。
定食と言うからにはご飯とみそ汁付きだろうがカキフライがたった2個で千円超え!
どんな凄いカキフライなのか、食べずに帰れなくなった。
20分ほど待って店内に。カウンターに掘りごたつの席があり全部で16席。2個では少なすぎると3個を注文し待つ事5分。
運ばれてきたのは、カキフライと言うよりやたら大きいカキボール。
衣が多いんじゃないだろうな…と内心毒づきながら、箸で真ん中を割ると衝撃の光景が…!カキが1つじゃない。ほじって数えたいが、行儀が悪いのでざっくり数えたところ6個か7個は入っている。衣はサクサク、中は、程よく火が入りクリーミーでトロトロだ。
三個完食したので21個の牡蠣を頂いたことになる。これで1250円はお手頃。大満足だ。
牡蠣の殻を使った蛎殻そば
さて、お腹も一杯になったところで蛎殻町に戻り牡蠣殻さがし再開。建て替え中の水天宮周辺から隅田川方面まで散歩するも町名以外に見つからず。このまま「蛎殻」の痕跡を探せずに終わりそうなところで、本日2店目の「蛎」を発見。
天保二年創業「碇そば」だ。入口に卵でとじた牡蠣が乗った蕎麦の写真が貼られ「蛎殻そば」と表記してあった。
しかし写真の蕎麦は、普通の牡蠣そば…。そば屋の屋根を見上げても蛎殻の屋根などあるはずもなく落胆。
ところが、ガラス窓に貼った別の写真に「牡蠣の殻をパウダー状にして振りかけてます」の文字が! なんと「蛎殻そば」は本物の蛎殻を使用していた。
ついに蛎殻町らしい物と出会い、蒼井優ちゃんが言うとおり「日本橋」が面白くなってきた。