女性向けフェムケアブランド「iroha」の誕生背景とは?TENGA代表・松本光⼀と医師・二宮典子氏がトーク

2025/10/21
マガジンサミット編集部

女性向けフェムケアブランド「iroha(イロハ) 」が、10月20日から22日にインテックス大阪(大阪市)で開催の西日本最大級の総合ビューティ見本市『ビューティーワールドジャパン 大阪』に商品を出展。20日には、「iroha」を展開する株式会社TENGAの代表取締役社長・松本光⼀と、医療法人心鹿会の理事長・二宮典子氏をゲストに招いてのトークセミナーが実施された。

「iroha」は、「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」という創業当初からのビジョンのもと、女性社員たちによって立ち上げられた日本発の女性向けプレジャーアイテム(R)ブランド。『ビューティーワールドジャパン 大阪』では同商品ほか、女性の日常のデリケートゾーンケアのためのブランド「iroha INTIMATE CARE」、女性の身体に起こるトラブルや悩みを解決しながら性の健康をサポートするブランド「iroha Healthcare」の 3 つのブランドラインの商品を展示した。

中でも「iroha Healthcare」は2025年3月にローンチされたばかりで、関西エリアでは初お披露目。そのため、展示ブースではスタッフたちが女性来場者に対し、丁寧に同商品について説明する様子が見られた。商品を通して「女性の幸せな人生を多面的にサポートする」という「iroha」の世界観がブース全体に広がっていた。

講演会では松本氏が前職の自動車整備士時代を振り返り「(当時勤務していた)会社は経営状態が悪く、厳しい状況に追い込まれていました。しかしこのとき、『食と性は根源的なもので、尊重するべき大切な欲求である』ということに気づいたんです」と苦しい生活の中で人間の本質に立ち返ることができたという。その後、中古車販売業に就いて資金を貯めた後、試作を経て2005年に男性向けのアイテム・TENGAを正式発売。1年で約100万個を売り上げた。

一方、松本氏は当時から女性やカップルに向けたアイテムの制作も構想していたが社員数不足で、また男性が多い環境だったため実現に至らなかった。しかし、女性社員が増えていったことで開発を決心。松本氏は「女性向けの製品は、女性が主役。しかしその当時は『男性が女性に使いたいもの』を男性によって作られていました。僕たちは、女性のみなさんが安心し、リラックスして使えるものを作りたかった。女性に寄り添い、女性目線で開発することを目指しました。『主役が女性であること』を絶対条件としました」と女性社員を中心に商品開発を進行させた。

「iroha」独特のふわふわした質感と心地よい肌触りも「どうしたら女性の身体に優しいものが作れるのか、そどうしたらフィットできるのか、爪が長くても使えるのかどうか。それらを、熱意をもって研究して商品を作り上げました」とエピソードを明かし、松本氏は「これからも『iroha』はとことん、女性思いのブランドであり続けていきます」と強調した。

続いて二宮氏が「セルフプレジャーからヘルスケアまで、iroha が届ける新時代のフェムケア」をテーマに、「iroha」などがどういった場面で効果を発揮するのかを医療目線で解説。

二宮氏は「性交痛や『濡れにくい』などの悩みを持たれている方にとって、『iroha』はとても使いやすい商品です。性交痛がある方には、私はまずセルフタッチを勧めています。大陰唇、小陰唇などはそれぞれ触ったときの反応が違います。自分でそれについて知ってほしい。ただ、自分で触れるのは抵抗があるかもしれません。そのときは『iroha』を使ってください。たとえば婦人科の器具は冷たさもあって身体が閉じてしまうもの。でも『iroha』は冷たさがなく、嫌な気もしません。まずはそこから始めてください」とリラックスして使用できると話した。

セルフプレジャーについても二宮氏は、「メリットだらけなんです。不眠に悩む方は自分で触って気持ち良くなって、リラックスできたら快眠につながります。また触ることで血流改善になります。自律神経が整って、免疫向上にもつながります。膣周りのトラブルについても、自分で触っていると早めにケアできます」と日常の一部として取り入れることを提案。

また膣マッサージの際には「iroha Healthcare」のインナーマッサージオイルやインナーマッサージスティックの活用を推奨。実際に2、3週間の使用で「膣周りの機能や健康の悩みが改善した」と回答したユーザーが57.1パーセントいたことを紹介。同商品についても、自分の指を挿入することやネイルをしていることによる抵抗感がある場合、特に最適だと話した。

株式会社 TENGA iroha 営業部の松本愛子氏は「多くのサロンに『iroha』が導入されており、大阪の百貨店でポップアップストアを実施した際には2週間で1000名以上が来場されました。日本ではまだまだ女性が安心して商品を買える売り場が少なく、それが課題。ですので、安心していただける売り場を広げていきたいです」と展望を口にした。

2023年からはモデルや女優として活躍する水原希子が「iroha」のアンバサダーを担当。水原は、「iroha」を通して「自分の体を知ることが、自分の幸せにつながる」ということを啓蒙し、幅広い層にそのメッセージが届き始めている。「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」という「iroha」のビジョンは今後、商品とともにさらに浸透していくことだろう。

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