今話題の中国のSF小説と言えば、そう「三体」でございます。本屋さんの行くと平積みされておりますので表紙をご覧になった方も多いかと。
文化革命時代の偉人が登場したり、異星人が登場したりするSFでございます。現代中国最大のヒット作にして、世界的ベストセラーでございます。
そもそも、「三体」がアメリカでも大ヒット、世界的に注目を集めるようになった大きなきっかけの一つが、あのオバマさまでございます。
アメリカのオバマ前大統領が2017年(現職最後の頃)、愛読書の1冊として紹介されたのでございます。その際の紹介文がこちら。「広大な宇宙の運命を読んでいると、私が毎日直面している議会問題など小さなことだと思える」。
これまでに異星人と接触する、異星人が地球を侵略する的な小説や映画は数多ございましたが、これほど現実感を持って読み進められるものは、なかなかないのではないかと。こちらは、オバマさまではなく小生の感想でございます。
SFが好きでない方でも楽しめる読み応えのあるSF小説でございます。
話は変わり、皆様もご存知の通り、今や中国はアメリカと宇宙の覇権を争っております。最近の報道を拝見すると宇宙空間での覇権争いが、ここにきてさらに、激しさを増しているのではないかと、そんな気がいたします。
そこでご紹介したいのが、同じ異星人との遭遇をテーマにしたアメリカの絵本でございます。こちらは絵本でございますが、こちらも話題なのでございます。
今年(2019年)は、人類の月面着陸50周年の年ですが、まさに月で異性人と遭遇するお話でございます。日本での発売時期は6月。「三体」とほぼ同時期でございました。
「みらいのえんそく」(作:ジョン・ヘア 文:椎名 かおる 出版社:あすなろ書房)
こちらも、SF小説「三体」同様、現実感を強く感じた絵本でございます。
宇宙ものの絵本にありがちなファンタジーではなく、数年後、このようなことが実際に起こりえるんだろうなぁと思える絵本でございました。。
具体的には、子供たちが月に遠足に行くのですが、一人の男の子が月に置いていかれてしまう、そんな物語でございます。
今や就学旅行で海外に行くのはあたりまえの世の中、月に遠足に行くのも、そう遠い話ではございません。そんな月遠足の時代には、こんなことも起こるんだろうなぁと思える物語でございます。
こちらは、「三体」に比べて、恐ろしいほど短時間で読むことができます。楽しむことができます。もちろん、大人も楽しめる絵本でございます。
「三体」を読まれた方、読まれようと思っている方、こちらの絵本も是非一緒にご体験くださいませ。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)