クリスマス、いつもお世話になっているアノ人にお礼の気持ちを込めて、ちょっとしたプレゼントを贈りたい。けど、何を贈ったらいいのか…悩んでいらっしゃる方、多いのではないでしょうか。高価なものだと相手に気を遣わせちゃうし、かといって安いものだと…。
お手頃価格で、気持ちもこもる…それが、最近人気の“大人絵本”でございます。2000円以内で、手間がかかっている(選書)感も伝わります。さらに、絵本がオススメな理由は、食べ物と違い、残るところでございます。本棚や絵代わりに棚に飾ることができて、それを見るたび、思い出してもらえるのでございます。
小説だと、一回読んだらお役御免のケースがほとんど。しかし、良質な絵本だと、何度も読み返してしまうのでございます。小説と違い、10分もかからず読むことができるからでございます。にもかかわらず、小説一冊分の感動や癒しも与えてくれるのでございます。小説と違い、絵本には、素敵な絵と洗練された物語、言葉がそこにあるからでございます。
その証拠に、最近、寝る前にお気に入りの絵本を読んで癒されてから眠りにつく、そんなビジネスウーマンも急増中だそうでございます。もちろん、どの絵本にも、そんな効果があるわけではございません。ただ、今回ご紹介する絵本の、その効果は間違いナッシングでございます。表紙も素敵なので、本棚や棚に飾ってもバッチグーでございます。
前置きが長くなりましたが、その間違いナッシングな大人絵本がこちら。
「ぼくのたび」(作:みやこし あきこ 出版社:ブロンズ新社)
11月に出たばかりの話題の絵本でございます。とにかく絵がゴイスーなのでございます。美しいのでございます。癒されるのでございます。ちなみに、作者のみやこし様は、ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞、さらにボローニャ・ラガッツィ賞特別賞を受賞。世界レベルで高い評価を受けておられる絵本作家様でございます。
そんなみやこし様が、この作品では新たな技法として、版画の一種であるリトグラフに挑戦されたということで、絵本界隈では話題になっております。
ストーリーはというと…
小さな町のホテルの従業員が主人公。その主人公はこの町しか知りません。でも、いつの日か大きなカバンを持って、この町、この国を出て旅したいと思っています。そんな主人公の物語でございます。
毎日忙しく働いていて、なかなか休みが取れない、旅行にも行きたいけど、なかなか行けない…そんな大人心に刺さる絵本でございます。
いつも忙しそうにしている仕事仲間、友人へのプレゼントにもってこいの大人絵本でございます。癒され効果は間違いナッシングでございます。是非、今年のクリスマス、お試しくださいませ。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)