公募情報を集めた『公募ガイド』という雑誌がある。漫画や小説の新人賞を始め、その幅はアート、デザイン、キャッチコピーなど幅広い。最近は動画作品やデジタルアートなど新しいジャンルの公募も増えてきている。中には賞金1億円なんていうものもある。
ツチノコ見つけたら1億円!?
最近もっとも面白いと思ったのは新潟県糸魚川市の「ツチノコ見つけたら賞金1億円」という公募だ。幻の生物ツチノコを見事捕獲した人には宝くじ並の賞金が与えられる。糸魚川市では、もう10年も前から探検隊が結成されるほど盛り上がっているようだ。
ツチノコは過去にブームになったことがある太めのヘビのような未確認動物だ。1970年代には全国各地で賞金がかけられ、大勢の人がツチノコ探しに燃えていたようだ。地域おこしの一環で捕獲者を募っているらしい。ツチノコ探しに多くの観光客が訪れることを目指しているのだろう。
少子化対策公募も
我が家ではこの『公募ガイド』を定期購読している。そして面白そうだなと思う公募は切り抜き、頭の体操としてトイレに貼っている。高校2年生の娘も以前からイラストを応募するなどしている。絵を描くのが得意な娘には、とても良い刺激になっているようだ。以前、娘はと道都大学のイラストコンクールの1次選考に通り、彼女の絵もカラーで印刷された小冊子を頂き、得意満面だった。
最近、大学主催のコンクールを多く目にするようになった。イラストやデザインや作文などを高校生以下の学生を対象に募集している。おそらく、少子化で子どもの数が減っているので、未来の入学者候補に向けて大学をアピールする広報活動も兼ねているのだろう。
奨学金付きも
昨今の奨学金つきの公募も増えてきた。札幌学院大学の「高校生小論文コンテスト」では最優秀賞には5万円の奨学金が出る。拓殖大学の「後藤新平・新渡戸稲造記念 高校生・留学生作文コンクール」では最優秀賞はなんと奨学金は20万円だ。進学費用に困っている高校生には、チャンスかもしれない。
武蔵野大学の「数理工学コンテスト」は、さらにすごい。最優秀賞には図書カード5万円が贈られるが、特典はそれだけではない。なんとこのコンテストに応募することで、武蔵野大学のAO入試の出願資格が得られるのだ。
学生は奨学金や出願資格が欲しいし、大学は早いうちに学生を確保できるし、お互いにとって有意義な企画だ。今後少子化が進むにつれ、高校生対象の奨学金や入試優遇のある私立大学主催の公募はさらに増えていくことだろう。