佐藤二朗が広島に初登場!フライングスタートのトークショーでは真面目な観衆に驚愕「今回、真面目よね」

2022/06/22
桂伸也

今回は広島からのレポート、6月17日から3日間にわたり映画の街・広島は尾道で行われた『尾道映画祭 2022』にて、6月18日に映画上映とともに行われたトークイベントの模様をお送りします。

この度イベントに登場したのは、俳優の佐藤二朗さん。佐藤さんといえばドラマ『勇者ヨシヒコ』の「ヨシヒコ―!ヨシヒコ―!」なんてホトケのセリフが思い浮かぶ人も少なくないのではないでしょうか。どちらかというとコメディー役者というイメージが一般には強い印象。

しかしそれは単なる一側面であり、今回『尾道映画祭 2022』で上映された片山慎三監督の映画『さがす』ではどんよりとした空気感の中で人間の内面を深くえぐり出したような、生々しい男性の生きざまを演じ切っています。

そんな佐藤さん、今回は広島初登場ということもあり「美味しい魚が食べられる!」と期待し尾道に到着すると早速(食事の)下見に出かけたとか。

佐藤さんの来場を待ちわびた広島の映画ファン、そして広島を楽しみにされていた佐藤さん。抱腹絶倒のトークショーの行きつく果ては果たして…?

「僕の大好きな映画、『さびしんぼう』。その舞台となった尾道に初めてお伺いします。瀬戸内の美しい街、尾道に、そして尾道の方々にお会いできるのを心から楽しみにしております。ショパンの『別れの曲』を心で奏でながら、尾道に参じようと思っております。」

尾道への訪問に際して、こんなメッセージを寄せられた佐藤さん。イベントの実行委員会もそんな佐藤さんを手厚くおもてなしするべく、この日は尾道出身のピアノ奏者の演奏による「別れの歌」で佐藤さんを迎えます。

ところが佐藤さん、思い余ってか司会者が呼び込まない間に照明の当たらないステージに登場。もうしゃべりたくてしゃべりたくてたまらないとマイクを渡され、ピンスポットまで当てられますが、美しいピアノの調べに声を出すのを阻まれます。

まあそのタイミングのうまさ、会場がドッカンドッカンと沸き上がります。そして最後のコーラスにはつい佐藤さんも「こ、これ、いつまで…」せっかくの美しいピアノの調べなのにここでも大爆笑です。

さすがは佐藤さん、笑いのツボは外しません…

子供のころに見たという大林宣彦監督作品の映画『転校生』『さびしんぼう』が大好きで、本当に広島に訪れたかったと、この日の来訪の喜びを語る佐藤さん。この日は来場された方々との交流を図ろうと、観客さんからの質問を受け付けることに。

一人目の方は、映画『さがす』で佐藤さんがヒロインとともに長々と卓球のラリーを続けていたのを見て「卓球はお上手なんですか?」と尋ねると、佐藤さんは映画の撮影初日にプレーする機会があったことを振り帰りながら「周りが引くぐらい上手でした!(俳優じゃなくて)”卓球選手なんじゃない?”って思われるくらい」なんていつもの調子で笑いを誘います。

ところが質問が進むごとに、本格的な質問へ。「今回アドリブのシーンはどんなところで?」「役者として大事にしていることは?」「ラストシーンの意味するものとは?」

つい「今回、真面目よね」と漏らした佐藤さんでしたが、一つ一つの質問に親しみのある口調でかつ丁寧に答えていきます。う~ん、なるほど単に勢いで笑いを取っているだけでない、まさに役者、佐藤二朗の本質を示した一場面であります。

「(映画祭のトークショーは)久々にやりましたけど、皆さん誠実な感じしますね」と、佐藤さんはこの場に好印象の様子。最後に「尾道は何がおすすめ?」とおススメの魚を尋ねたりと、しっかりと観衆との交流を深めてイベントの幕を下ろしました。

この日は初対面であるはずの司会者の方とも、トークショーの出だしから「~年来の知り合い」のようにすっかり打ち解けていた様子。とにかく笑いの絶えないトークショーでしたが、まさに佐藤さんの人柄がにじみ出たような一時。俳優としてのさらなる活躍とともに「また広島に来んさい!」と声をかけてあげたくなるような一日でありました!

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桂伸也
この記事を書いた人

桂伸也

フリーライター。元々音楽系からのスタートですが、現在は広く浅くという感じではありますが芸能全般、幅広く執筆を行っています。またエンタメ、芸能に限らずスポーツ、アミューズメント系と…何が得意なのかが不明な感じ。逆に困ったときに声を掛ければ、何らか答えが戻ってくるというか…ある意味“変な奴”(笑)

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