
株式会社チェンジホールディングスの子会社でサイバーセキュリティ事業を推進する中間持ち株会社であるサイリーグホールディングス株式会社は、報道関係者様および取引先を対象に「サイリーグ HD 事業戦略発表会」を5月20日に開催。サイリーグHDが7月より事前契約型インシデント対応サービスを開始することや、S&J株式会社 代表取締役社長の三輪信雄氏がサイリーグHDのエグゼクティブ・アドバイザーに就任することが発表された。
チェンジHDの中間持ち株会社であるサイリーグHDは、チェンジグループの中核企業として サイバーセキュリティ分野を担い、M&Aや業務提携を通じて日本のサイバーレジリエンス向上を目指している。事業立ち上げから1年半強で2件のM&A、SMBCグループとの合弁会社「SMBC サイバーフロント」設立などサービスラインナップを急速に拡充。また、セキュリティ体制が行き届きにくい中小企業・自治体の“セキュリティ空白地帯”を対象とした支援にも注力し、グループ会社の株式会社トラストバンクなどと連携した事業展開も予定されている。

事業戦略発表会にて、チェンジHD 代表取締役兼執行役員社長 兼 サイリーグHD 取締役 福留大士氏は、「チェンジHDの成長戦略におけるサイバーセキュリティ事業の位置づけ・サイリーグHD設立の狙い」についてスピーチした。チェンジHDのミッションとして「人を変えて、ビジネスを変えて、日本を変えます」というキャッチコピーのほか「人工が減少していく時代において、社会の担い手一人一人の行動変容とあらゆる組織の事業変革を支えることで、新しい変化にあふれる日本づくりに貢献したい」と説明。
また、福留氏はサイリーグHDを立ち上げた理由について「DXとセキュリティの両立によって持続可能な社会を実現するため、サイリーグHDは、チェンジグループのセキュリティ戦略を担う戦略的中核組織として設立されました」と語った。サイリーグHDには、チェンジグループのセキュリティ事業の中核となること、サイバー攻撃に強い組織づくりを通じた社会課題の解決が求められている。

サイリーグHD 取締役 COO 石川耕氏は「新サービスの概要および中長期成長戦略」について説明を行った。石川氏は、サイバー脅威が社会課題になっていて事業継続の実現が急務といった点、サイバーセキュリティはDXの進展によりより重要になっているという点に注目し、警鐘を鳴らした。
その上で、サイリーグHDが目指すものは「すべての組織にサイバーレジリエンスを―DX×セキュリティで実現する持続可能な社会。」と掲げ、グループ+アライアンスで“サイバーセキュリティ・リーグ”をつくり、数万人規模のセキュリティ人材を結集、日本のすべての組織のDXをサイバーレジリエンスの面から支え、持続可能な社会を実現する、とした。

つづいて「サイバーレジリエンス」という概念について、サイリーグHDとしての考えは「サイバー攻撃を受けることを前提に備え、被害を受けても影響を最小限に抑え、迅速に復旧しながら事業を継続できる力」だと示した。
そして、S&JとサイリーグHDの協業については、「実務に精通した高度な専門人材を擁し、先進的な技術力と運用ノウハウを有するサイバーセキュリティ専門組織S&Jと、全国の企業・自治体への独自のネットワークを活かした展開力を保有するサイリーグHD。両社の連携により、これまで一部の大企業に限定されていた高度なセキュリティ対応を、より多くの組織が活用できる環境を目指す」と表明。
サイリーグHDが7月より開始する事前契約型インシデント対応サービスは「年間100万円で、“いざ”というときに動ける体制を確保。サイバー攻撃の被害発生時には専門チームが対応に着手し、対応開始までの時間的ロスを最小化。復旧までの期間短縮や業務への影響抑制が可能」という内容になっている。
サイリーグHDのエグゼクティブ・アドバイザーに就任したS&J株式会社 代表取締役社長 三輪信雄氏は、戦略発表会にて、S&Jで行っている会社概要やセキュリティ事故対応についての説明を行った。
SMBCサイバーフロント株式会社 代表取締役社長 青木泰憲氏は、SMBCサイバーフロントの設立の狙いと組織体制・提供サービス概要のほか、「SMBCサイバーフロント×サイリーグHD×S&J」というさまざまな強みを持つ3社が協業することの意義を語った。
