IT関連の資格認定を提供するCompTIA日本支局は7月28日、プレスカンファレンスをオンラインで開催しました。当日はIT業界の世界トレンドや未来予想の発表、データ分析の新たな認定資格の紹介が行われ、今後のIT社会に必要な人材やスキルが提示されました。
100以上の国と地域で取得されている認定資格「CompTIA」。同団体はパソコンの活用が一般化されてきた1993年に、パソコンの保守管理を対象とした認定資格「CompTIA A+」を提供します。続いて、効率的に業務を行うためのネットワーク管理を対象とした「CompTIA Network+」、サーバー管理を対象とした「CompTIA Server+」など、IT社会の変化に伴うニーズに合わせて資格を提供してきました。
このほど日本で本格展開されるのは「CompTIA Data+」。これはデータドリブン型のビジネス意思決定の構築と促進を担当するデータアナリスト向けのプロフェッショナル認定資格です。出題される範囲は「データの概念と環境」や「データマイニング」、「データアナリシス」など。
実践的でビジネスに活かせる
以下は類似問題です。
「データアナリストは、最高経営責任者(CEO)のために暫定的なセールスレポートを作成するよう依頼されました。レポートに含めるべき項目は、次のうちどれですか」
A.セールス担当の自宅住所
B.品目別SKU番号
C.YTD累計セールス
D.顧客の指名
「データを別の形式に変換し、キーまたはパスワードを持つユーザーだけがアクセスできるようにする技術は、次のうちどれですか」
A.データ暗号化
B.データ送信
C.データ保護
D.データマスキング
とても実践的で、ビジネスに活かせるスキルと言えますね。CompTIAマーケティングディレクターの吉村睦美氏は「スマートフォンの台頭やビッグデータの重要性が認識されてきたことから、データを扱う人材のニーズは高まっている。データが適切に活用されないと企業における効率低下や意思決定の遅れ、市場投入の遅れなどを招く可能性がある。CompTIAの認定資格はベンダーニュートラルで、特定のサービスではなくデータそのものを扱う人材向け。ITサービス従事者の取得が想定されるが、マーケティングやセールス領域で活動する人材にも必要不可欠なスキルではないか」と話しています。
「CompTIA Data+」はデータフローに合わせた処理や整理など、技術的な保護からレポート作成に至るまでの必要な知識をカバーしています。試験は日本全国120カ所以上のテストセンター、またはオンラインで開催。いずれかの方法で毎日実施しているため、職場や自宅でもスマートに受験することができます。IT社会に必要とされるビジネススキル。取得して損はないでしょう。