一攫千金!?すごい、子どもが特許を取った発明品!

2016/03/16
大石依里香
子供特許

子役タレントを見て、「子供が稼いでくれるなんて夢のようだな」と思ったことはありませんか?“稼ぐ子ども”は、なにも子役タレントだけではありません。実は、発明で特許を取る子どもだっているのです。

 

子供達の“発明”を積極的に後押しする公益社団法人『少年少女発明クラブ』という団体があります。地域活性化アイデアや創作活動をとおして子供達の創造力と行動力を育むことを目的として、ソニー創業者の故・井深大氏が1974年に創立しました。

 

全国218ヶ所に拠点があり、そこでは子供達の様々な発明品が紹介されています。そのなかには特許をとり、商品化されたものもあるんです!

 

少年少女発明クラブHP http://kids.jiii.or.jp/

【忘れ物防止装置 傘お化け】

2006年に富山県の山本良太くん(当時・小6)が特許取得した発明品【忘れ物防止装置 傘お化け】。

 

これは傘の置忘れを防ぐための物で、人が近付くとセンサーが感知して自動的に傘が開き、傘に付いた大きな目玉と「カサもった?」の言葉によって注意喚起をしてくれます。

 

発明のきっかけは、彼が毎週遊びに行っていた科学館が傘の忘れ物が多くて困っているのを知った事と、どんなに安い傘でも女手一つで育ててくれている母親が働いて買ってくれた物だから忘れないようにしたいと思ったこと。

 

記事のタイトルを恥じたくなる程に、純粋な気持ちから作られたものなのです。

また、学校で人間関係に違和感を覚えていた彼は、発明を始めてから全国に友達ができ、学校が世界の全てではないと知った事で心が救われたのだそうで、背景に色んなドラマのある発明品でもあります。

 

【ラップつきま線】

続いては、2012年に東京都の中野結菜ちゃん(発明当時・小5)が特許取得した発明品「ラップつきま線」。これは、食品用ラップフィルムを切った後、本体ロールにラップが張り付いてしまうのとロールが外に飛び出てしまうのを防ぐための物です。

 

箱とロールの間に丈夫な糸を張ることで、切ったラップがくっつかないようになっています。発明のきっかけは、結菜ちゃんがお手伝いでサランラップを使った際に困ったという経験。

 

2015.02.13リケン「ラップもどりま線」は町田市少年少女発明クラブの小学 5 年生(当時)のアイデア

 

ラップがロールにくっついてしまう経験が多々あっても、その時にイライラするだけでそれを防ぐ発明をしようなんて考えたこともないダメな大人ばかりの中、小さな困難にも真摯に向き合う小学生がいた事に感激してしまいますね。

 

この【ラップつきま線】はリケンテクノス(株)の目に留まり、共同で特許庁に申請し実用新案を取得しています。

 

【ゴミ袋と合体したちりとり】 

続いて、2014年に福島県の根本凱くん(発明当時・小6)が特許取得した発明品「ゴミ袋と合体したちりとり(※正式名称不明)」。

 

掃除をする際に、ゴミを直接、ゴミ袋に入れられるちりとりです。ちりとりの底がくりぬかれていて、そこにゴミ袋をセットし、ほうきやモップ等で掃いたゴミを直接ゴミ袋の中に入れられるようになっています。

 

発明しようと思ったのは、自宅で落ち葉を掃いていたとき。

小学生の男の子がお手伝いで落ち葉そうじをしている姿を想像するだけでもグッときますが、落ち葉そうじの際の煩わしさを、嫌がるのではなく発明で解消しようとする姿勢は素晴らしいと思います。

 

【ケミストリークエスト】 

最後は、2011年に神奈川県の米山維人くん(発明当時・小3)が12歳ながら社長として会社を設立し商品化したカードゲーム【ケミストリークエスト】。

 

ケミストリークエスト株式会社

http://chemistryquest.com/

 

元素記号を使ってみんなで遊べるカードゲームが欲しくて、小学3年生にしてパソコンで作成したのだそう。

 

ケミストリークエスト
水素、炭素、酸素、窒素の元素カードを使って、二酸化炭素や水などの分子を作っていき、その数を競い合うという2人対戦のカードゲーム。
ケミストリークエスト 幻冬舎エデュケーション
出典amazon

 

自分の小3時代を思い出すと、元素の“げ”の字も、分子の“ぶ”の字も、パソコンの“パ”の字も知らなかったし、子どもが社長になれるなんて考えたこともなかったので、ただただ末恐ろしい話だなと感じてしまいます。

 

2015年にも、北海道の当時15歳の少年が発明したホッキガイ専用ナイフ【北寄開】や、愛知県の当時12歳の少女が発明したスチール缶とアルミ缶を自動分別するゴミ箱が、特許を取得。

 

子ども達には、大人にはない純粋な発想力があります。そんな発想力を活かしてあげるため、そして特許による夢の生活を手に入れるためにも、あなたのお子さんの習い事に『発明』を追加してみるのはいかがでしょうか。

 

 

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この記事を書いた人

大石依里香

放送作家。1982年生まれ。 バラエティ番組のADとDを経て、30歳の時に夢だった放送作家に転職しました。辛い時は種田山頭火の句集を読みます。実績「おじゃ MAP‼」 「おはスタ」「林先生が驚く初耳学!」など。

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