オリンピック競技場の誘致先で、国と東京都が揉めている昨今だが、訪日観光客むけの観光事業は2020年にむけて待ったなし。増え続けるインバウンド需要にむけて、新しいサービスを提供する企業が増えている。いかに日本情緒を外国人に伝えるか。決め手は“日本らしさ”だ。
板前寿司ジャパンでは、27日、新業態の寿司屋 『板前寿司 江戸』(いまたえすし えど)を港区の赤坂見附にオープンする。板前寿司ジャパンといえば、日本・香港・中国・シンガポール・インドネシアなど国内外に60店舗を展開し、洗練された店舗デザインと本格的握りが売りの寿司チェーンだ。2008年から4年連続で初競りにおいて本マグロを最高価格で落札するなど、初競り本マグロの価値をあげた寿司店としても名高い。
その板前寿司ジャパンが新展開する『板前寿司 江戸』は、その名の通り“江戸時代”がコンセプト。歌舞伎の“桟敷席(さじきせき)”をイメージした劇場型の店内は、屏風や浮世絵、西陣織天井など、日本の伝統を感じられる内装だ。
『江戸屋台』と名付けられたスペースでは、『ネタ箱』と呼ばれる木箱からネタを客側で自由に選び、それを板前が、握りに仕上げるライブパフォーマンスを楽しめる造りになっている。
※『ネタ箱』盛り付け例
※板前寿司といえば本マグロ。写真は『本まぐろ ほほ肉ステーキ』
寿司ネタだけでなく『島根県産のどぐろの煮つけ』や『本マグロカマのグリル』など素材を厳選した刺身・焼き・蒸し・煮付けなど多彩な料理が味わえるようだ。
浴衣に着替えて日本情緒を満喫
そもそも屋台からはじまり、今のカウンタースタイルに発展した江戸前寿司。そんな江戸時代当時の寿司屋を再現した『屋台寿司』スペースでは、着物や法被を貸し出しており撮影も可能。Free Wi-Fiを完備しているので、写真をSNSなどに発信することができるそうだ。
他にも、板前寿司ジャパンが運営する『板前寿司学校』の寿司職人1日体験コースの申し込みも店内で受け付けており、外国人ツーリスト向けのアレンジレッスンのオプショナルツアーにも対応するという。
訪日外国人観光客にも、寿司文化を存分に体験し楽しんでもらえる。まさに、五感で楽しめる寿司屋といったところ。『板前寿司 江戸』は2016年10月27日に、赤坂見附にてオープン予定。インバウンドのみならず、日本人にとっても新しい寿司体験ができそうだ。