「極上のコーヒーで勝て!」1月9日の新たな記念日『ジャマイカブルーマウンテンコーヒーの日』

2019/01/09
桂伸也

今年より1月9日を『ジャマイカブルーマウンテンコーヒーの日』として記念日制定((社)日本記念日協会による制定)、その会見が前日8日に東京のジャマイカ大使館にて行われました。

嗜好品としては、日本の方にもかなり身近な存在となっているコーヒー。2013年には「コンビニコーヒー」が月刊誌『日経トレンディ』が選ぶ年間の「ヒット商品30」でトップになってからは、近年ますます皆さんの生活に欠かせないものとなった印象もあります。そんな中、あくまでコーヒーの味にとことんこだわる方には、ブルーマウンテンという種類は、たまらなく憧れている人も少なくないのではと思います。

 でも皆さん、そもそもブルーマウンテンの実態とはどのようなものなのか?近年は多く存在するコーヒーの種類。缶コーヒーの商品名などを合わせると、まさしく星の数ほどの種類が存在しています。中にはよく似た商品名が見られることもあり「いったいどれが…」と迷われている方もおられるかもしれません。

 ブルーマウンテンは、ジャマイカの特定地域の標高800~1200mの高地で栽培されたものを指します。そこで収穫されたコーヒーは、厳重な品質検査を通過して日本に輸入されます。標高の高い場所での生産となるため、労働を機械などに頼ることも難しく、栽培の工程では未だに人手による労力が主力を占めています。

また場所柄何年かに一度はハリケーンの被害の影響を受けることもあるため、その商品は他の種類に比べるとやはり高価な印象がありますが、その風味からは「コーヒーの王様」あるいは「嗜好品の王様」といわるほどに高い品質を誇っており、大きな人気を博しています。また、そんな厳しい状況を経て流通に乗るからこそ、この商品を“勝ち豆”と呼ぶ人も。

 日本に初めてブルーマウンテンが登場したのは1967年。当時1966/67年の収穫量の60%以上となる4400袋を、日本の企業が購入。その最初の荷物が1月9日に現地キングストン港を出港しました。今回記念日となった1月9日はもちろん、この日に由来しています。そして以降52年間、日本は総収穫量の60~90%をジャマイカから輸入しているという、いわばコーヒーのお得意様なのであります。

 そんなわけで、この1月9日の記念日は「大切な人の“勝ち”を願って、ブルーマウンテンを贈る日」として制定されました。日本国内ではお祝い事や大切な人への贈り物としてこのブルーマウンテンを贈られることも多いですが、特にこの時期は学生にとっては受験シーズン真っ盛り、最後の勝負に向けて頑張っている学生諸君も多いことでしょう。

また学生だけでなく、時期的には「今年もよい年になりますように」と願掛けを行う時期でもあります。そんな意味ではまさしくこの“勝ち豆”、この時期の贈り物としてはうってつけだと思いませんか?

 

 この日は日本側よりジャマイカコーヒー輸入協議会の上島達司会長が登壇、ジャマイカとのコーヒーを通したつながりを改めて辿られる一方で、近年はハワイコナなどの新たなスペシャルティコーヒーに押され、市場相場が下がり気味な面もあるなど危惧される面を語りつつ、この記念日で改めて「ジャマイカブルーマウンテンコーヒー」を見直す機会になれば、と願われておりました。

 また同じく登壇しご挨拶されたジャマイカ大使館の駐日大使であるC.P.リカルド・アリコックさんは、コーヒーを通じたジャマイカと日本の親交についても触れ、特に年号が変わるこの年にこの記念日を設けたことに「平成の“平”は、平和を意味します。その意味で、この制定は平成最後の年にふさわしいものと思っています」と感慨深く語られました。

ちなみにこの日リカルドさんの奥さんは艶やかな着物姿で登場、この記念すべき日に花を添えられました。

 さらにこの日は、ジャマイカコーヒー輸出協会のチェアーマンを務めるノーマン・グラントさん、ジャマイカコーヒー輸出協会のディレクターであるジェイソン・シャープさんといった「ジャマイカブルーマウンテンコーヒー」の生産現場に立つ方も登場し、これまでの日本との歩みや、これからのコーヒー生産に向けた思いなどを語られました。

ジャマイカと日本は、まさしくコーヒーからその交流が始まり、今では頻繁に交換留学を行うこともあり、また日本の鳥取県とジャマイカ・ウェストモアランドは姉妹都市提携を結ぶなど、さまざまに密接な関係を持っているともいえます。

極上のコーヒーを味わう中で、そんなジャマイカと日本の関係などを改めて考えてみるのも、一興かもしれません。この機会に一度、最高の味を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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桂伸也
この記事を書いた人

桂伸也

フリーライター。元々音楽系からのスタートですが、現在は広く浅くという感じではありますが芸能全般、幅広く執筆を行っています。またエンタメ、芸能に限らずスポーツ、アミューズメント系と…何が得意なのかが不明な感じ。逆に困ったときに声を掛ければ、何らか答えが戻ってくるというか…ある意味“変な奴”(笑)

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