無理して幸せを装わなくていい。ストレスのたまらないSNSとの接し方

2021/04/14
内藤 みか

一時期「インスタ映え」という言葉が流行したように、最近は楽しく幸せな自分の様子を周囲に知らせる人が少なくありません。そしてそうした暮らしは「SNS疲れ」という状態に陥る可能性があることも。SNS上ではどのように振る舞えば、ストレスがたまらないのでしょうか。

発信者は毎日幸せで美味しいのか

毎日のようにSNSで幸せをアップデートする人がいます。今日はテーマパーク、昨日は美味しいイタリアン、そして一昨日はイルミネーション、などとキラキラした毎日を過ごし、満面の笑みで画像を投稿するのです。

けれど本当に幸せなのでしょうか。たとえばカップルのラブラブな様子を動画配信している人もいますが、誰が見ても幸せそうだったふたりがある日突然「ご報告」というタイトルで動画を投稿し、破局を伝えてくることもあります。裏ではいろいろと起きていたのだということをその時初めて視聴者は知らされるのです。

幸せばかり投稿しない

SNSはイメージの世界です。グチや批判の投稿ばかりだと、ネガティブなイメージを持たれてしまいかねません。とはいえ毎日がハッピーの連続というような投稿ばかりでもまた、ポジティブ過ぎて、見る人を疲れさせてしまう可能性があるのです。

とある人気インフルエンサーさんは「あえて1割は外した投稿をする」と言っています。幸せばかりだと現実味がないので、1割くらいは失敗談やボヤキなどを入れてバランスを取っているのだとか。

無理して幸せを装わなくていい

『Richesse』2021年5月号には「美と健康は「脳」から始まる」という記事があります。そこには脳科学者である中野信子さんによる、脳を知って楽に生きるコツが紹介されています。なんと「無理して幸福になろうとすると寿命を縮める」という驚くようなコメントもありました。

他の国に比べて日本人は悲観的で、幸福度もあまり高くはないという調査結果を私たちは時々目にします。中野さんによればそれには遺伝子学的な理由があり、ある一定以上に幸福感を高めることは難しいのだとか。こうした日本人の気質を無視してキラキラした日々を演出し続けるから「SNS疲れ」が起きてしまうのかもしれません。

SNSでは画像や動画が人の目を引きやすいですが、文字だけを投稿できるSNSもいくつもあります。疲れている時は言葉だけを投稿して写真は控えるなど、頑張り過ぎずナチュラルに振る舞うことが、SNSを長く続けるコツだと言えるでしょう。

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内藤 みか
この記事を書いた人

内藤 みか

作家/脚本家/イケメン評論家。著書80冊以上。ケータイ小説時代から電子書籍の自著も多数。脚本担当のラジオドラマ『婚活バスは、ふるさとへ』(YBS)が文化庁芸術祭優秀賞&日本民間放送連盟賞優秀賞。 ツイッター https://twitter.com/micanaitoh ブログ https://plaza.rakuten.co.jp/micanaitoh/

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