2022年も4月となり新年度が始まりました。入社、昇格、異動など、新しい生活を始める人も多いのではないでしょうか。しかし、実は新生活を始めるうえでのストレスが、ウイルス・細菌からカラダを守る「粘膜免疫力」を下げてしまうというのです。
今回、株式会社ヘルスケアシステムズは、社会人1000人に対し粘膜免疫力の主役である免疫抗体IgA(以下、IgA)の値を調べる調査を実施。女子栄養大学 栄養学部 新開省二教授に解説を行ってもらいました。
免疫抗体IgAについて
外敵の侵入を防ぐために働く粘膜免疫。この粘膜面で主役として活躍している免疫物質が「IgA抗体」です。抗体とは、侵入してきた病原体にくっついて無力化するように働く免疫物質のこと。IgAは、外から侵入してきた様々な種類の病原体を無力化するために働く抗体です。IgAが低下すると病気にかかりやすくなり、疲労感も高まってしまいます。
社会人1000人に対しIgAの値を調査
株式会社ヘルスケアシステムズは、1都3県で働く社会人20~60代1,000名を対象に、“粘膜免疫力”の主役である免疫抗体IgAの値を調べる調査を、IgA検査キット「バリアチェック」を使用して2021年12月から2022年1月にかけて実施しました。
また、IgAの値と生活習慣の関係性を知るため、生活習慣に関するアンケートも同時に実施。職業や立場、睡眠の質や時間、ストレス・疲労など10項目にわたる質問も行いました。
役職によってIgAの値に大きな差が
今回の調査結果の中で特に大きな差が表れたのが、部長職と一般社員(新卒1~2年目)のIgA平均値。部長職のIgA平均値が132.3㎍/minであるのに対し、一般社員(新卒1~2年目)のIgA平均値が93.5㎍/minと、およそ40㎍/minも低いという結果が明らかとなりました。
この結果について新開教授は、「社会人としての経験が長いと思われる部長職に比べると、人間関係なども含めて新しい環境に置かれたばかりである新卒1~2年目の方々は、様々なストレスの影響を受けて、免疫低下のリスクが高いと考えられます。仕事からくるストレスの他、食生活や睡眠などの生活習慣の乱れも原因となります」と解説しています。
IgA値が高いのはどのような人なのか
調査では、睡眠の質が高く、自覚的なストレス・疲労感が低く、普段から栄養バランスを意識した食生活ができている人は、そうではない人に比べてIgAの値が17.8㎍/min高いことが判明。
また、「栄養バランスを意識した食生活ができていると思いますか?」というアンケートに対し、部長職と一般社員(新卒1~2年目)の間では、「いつも意識できている」「どちらかといえば意識できている」人の割合で、およそ20%の差が開くという結果に。
このことについて新開教授は、「全ての人々が、理想的な生活を送れるわけではないですが、規則正しい生活リズムは自律神経のバランスを整え、免疫機能を維持します。適度な運動も大切。また、バランスの良い食事に加え、IgA分泌を高めることが期待される乳酸菌などを摂取することもおすすめです。」とコメントしています。
春先は要注意
新開省二教授は、季節の変わり目でもある春先について「新社会人・昇格・異動など新しい生活のスタートでもある一方、新しい環境への適応が求められ、心とカラダにストレスがかかりやすい時期でもあります。過度なストレスは免疫力を低下させる要因の一つであり、新しい環境下では特に注意が必要です」と指摘。
その他にも、「過労や睡眠不足など、ビジネスパーソンにとって免疫力を下げる様々な因子があるものの、感覚的に『自分はまだ大丈夫』と思ってしまい、免疫低下のリスクを見逃してしまうケースも多いようです。まずはこの時期に、ぜひ自分自身のウイルス・細菌からカラダを守る“粘膜免疫力”をセルフチェックして生活習慣の見直しにつなげて欲しい」とアドバイスを送りました。
IgA検査キット「バリアチェック」
今回、株式会社ヘルスケアシステムズが調査に使用した「バリアチェック」は、免疫抗体IgA量を唾液から測定できる郵送検査キット。測定結果は、約1週間でオンラインにて知ることが可能。唾液中の免疫抗体IgAの総量、全国平均と比べたIgA値のランク、生活習慣の改善ポイントなどが分かります。詳細は公式HPより。
バリアチェック販売ページ:https://karadano-monosashi.jp/check-kit/barriercheck/