
ランニングウォッチの価値は、派手な新機能ではなく「走っている最中の判断がどれだけ軽くなるか」で決まる。ペースが落ちたのか、心拍が上がり過ぎたのか、フォームが崩れているのか。感覚だけでは曖昧になる部分を、数字で即座に確認できるかが本質だ。
Garmin「Forerunner 570」は、内蔵スピーカー/マイクやマルチバンド対応GPSなどを搭載し、日常とトレーニングの両方を視野に入れたモデルである。
今回は、1月31日と2月1日の2日間にかけて、調布市・味の素スタジアムで開催されたガーミンジャパン主催のランニングイベント「Garmin Run Japan 2026」で取得した10kmの計測データをもとに、Forerunner 570が提示する指標の実用性を検証する。


10km計測データ
距離:10.17km
タイム:1:09:38
平均ペース:6:51/km
最高ペース:4:39/km
心拍:平均157bpm/最大179bpm
パワー:平均218W/最大380W
トレーニング効果:有酸素5.0/無酸素0.6
主な利点:VO₂ Max(高強度・有酸素)
運動負荷:270
リカバリー:55時間
Body Battery(運動の最終的な影響):-19
推定発汗量:702ml
消費カロリー:785kcal(運動698kcal+安静87kcal)
高度:総上昇21m/総下降16m(最低47m〜最高55m)
ラン/ウォーク検出:ラン1:09:27/ウォーク0:11
このログが示しているのは「走った結果」だけではない。その走りが、どの領域に効いたかまで一段深く見える点がポイントだ。

実際、心拍ゾーンの滞在はゾーン2(153〜178bpm)が45:57(65%)、ゾーン1(128〜152bpm)が23:40(33%)で、ゾーン3以上はほぼゼロである。つまり、体感的には追い込んだつもりでも、ログ上は持久力ベース寄りの内容として整理できる。
一方で、トレーニング効果は有酸素5.0と大きく、主な利点はVO₂ Max改善として出ている。ここがGarminの魅力の1つで、単なる「頑張った/頑張っていない」ではなく、負荷の方向性をスコアとして提示する。
フォームの「癖」まで数字で残るのが強い
Forerunner 570は、ペースと心拍に加えてランニングダイナミクスも扱える。今回のログでも以下が取れている。

ピッチ:平均175spm(最大182spm)
歩幅(ストライド):平均0.82m
上下動:平均7.7cm
上下動比:平均9.4%
接地時間:平均260ms
これらは「遅かった」で終わらず、次の改善点を作れる指標だ。たとえば上下動比は、無駄に上下へ跳ねると悪化しやすく、接地時間は疲労で伸びやすい。こうした変化が出る場所を、ログで振り返れるのは継続ユーザーほど価値が上がる。
「走るだけで終わらない」メーカー主催の導線

メーカー主催イベントの強みは、レースそのものに加え、会場体験も含めて納得して帰れる導線がある点だ。「Garmin Run Japan 2026」も、時間帯別のウェーブ設定や運営情報が整理され、参加しやすい設計になっている。
周回系の10kmは、ペース管理の良し悪しがログに出やすい。同データでも、7kmで一度ペースが落ちた後、10km目は6:11/kmまで上がっている。こうした波を見て次の課題に落とすところまで含めて、Garminが得意とする世界観が体験しやすい。

また、当日は、10kmランにゲストも参加。陸上長距離の高久龍選手に加え、「GARMIN RUN JAPAN 応援団(チームがんばれゆうすけ)」のがんばれゆうすけさんもコースを走り、ゴール付近では参加者と握手を交わしたり、完走の記念撮影に応じたりと、最後まで会場を盛り上げていた。

さらに、会場には走る前後を支えるブースも。味の素の「アミノバイタル」、UNDER ARMOURのシューズ体験、AirFlyのサングラス、SHOKZのオープンイヤー型イヤホン、Therabodyのケアデバイス、タビオスポーツのソックス、プロ・フィッツのテーピング、ベネクスのリカバリーウェアなど、ランニングの困りごとに直結する提案が揃っていた。







