絵本の賞にはいろいろございます。なかでも、絵本作家を目指す人たちに人気なのが、「MOE創作絵本グランプリ」でございます。その名の通り、人気絵本雑誌「MOE」が開催する絵本賞でございます。「MOE絵本屋さん大賞」ではございませんのでお間違えなく。こちらは絵本作家デビューを目指す方々を対象にした賞でございます。
その最新のグランプリ受賞作、さらに入賞作がこの夏、いっきに2冊書籍化!出版されたのでございます。
是非、青田買い感覚でご体験頂きたい!というか、かなりレベルが高いのでございます。ベストセラーの可能性も十分な作品でございます。とにかく絵が2作とも素敵!カワイイのでございます。対照的な作風なのですが、大人女子に好まれることは間違いない2冊でございます。
まずは、こちら!
「タコめし」(作:つきおかようた)
こちらは、第5回MOE創作絵本グランプリ受賞作。とにかく絵がポップでカワイイ!グッズが欲しくなるそんな絵なのでござます。
マジックインキと半紙を使った独特の技法で描かれており、審査員のベテラン絵本作家の皆さまからも、高い評価を受けたとか。
内容は、約1行で説明すると、オフィス街からバスで10分、海が見える丘の上のお弁当屋さんを経営するタコが、お弁当を作るお話。ちなみに、店長がタコなら、お客もスゴイのでございます。なんと、空のお弁当箱でございます…。
その空のお弁当箱に8本の手を使って、様々な食材を盛り付けていくシーン(絵)が見ていてとても楽しいのでございます。お弁当を作ったことがある方なら、必ずハマるはずでございます。
そして、もう1冊がこちら。
「とりこしふくろう」(作:滑川 まい)
こちらは、第4回の入賞作でございますが、書籍化されるくらいですからそのクオリティは保証されております。こちらも絵が素晴らしい。絵を見ているだけでも癒されるそんな優しい絵でございます。
内容は、タイトル通り、とりこし苦労するフクロウのお話でございます。本人確認は取っておりませんが、たぶん“くろう”と“フクロウ”をかけていると思われます。ある雨の日に、主人公のおじいさんフクロウが迷子になったヒヨコと出会います。優しいおじいさんは、ヒヨコを家に連れて帰って面倒をみることに。
しかし、フクロウとヒヨコ(ニワトリ)では夜派、朝派で生活習慣が全く異なります。そこでフクロウはヒヨコのために、あれやこれや骨をおります。フクロウのおじいさんはとにかく優しいのです。しかし、それがとりこし苦労に…。
大人も100%癒されます。優しい気持ちになれる絵本でございます。ちなみに、日本一の絵本情報サイト“絵本ナビ”の「試し読み回数ランキング」で現在、1位でございます。(8月17日現在)
注目を集めている期待の新人作、是非、お試しくださいませ。(文:N田N昌)