リモートで職場の人間関係に不安…専門家2人が顔・ボディランゲージからの印象アップ術を伝授

2021/04/19
佐伯美佳

新卒

リモート会議や商談、面談などが増えるなか、新卒社員は対面でのやりとりが少なく、リモートが基本という異例の事態にあるといわれます。

リモートでは人間関係がきちんとできるか不安が大きいものです。

そこで今回は、リモートでのコミュニケーションで顔作りや表情、ボディランゲージによって印象アップする方法を2人の専門家からアドバイスいただきました。

■リモートネイティブたちの不安

リモートで不安な新卒

資生堂ウーノが2021年4月に新卒入社する男性202名(18歳~27歳)に対して実施したアンケート調査の結果、入社後のビジネスコミュニケーションの「5割以上がリモートワークになる」と想定している人が約半数(46.5%)にのぼりました。リモート勤務はほぼ定着しつつあるようです。

そこで、入社後にリモートワークをする状況で不安なことを尋ねたところ、「上司・先輩など、社内の関わる人に存在を知ってもらえるか、覚えてもらえるか」(54.3%)、「自分の人格・キャラクターを知って理解してもらえないのではないか」(48.9%)、「仕事をきちんと教われるか」(46.8%)の順となりました。

リモート勤務が多い新卒にとって、不安が大きいのがコミュニケーション面のようです。

■半分リモートでも人間関係をきちんとつくるための印象アップのコツ

仕事の半分はリモートであっても、職場や取引先との人間関係はしっかり作りたいものですよね。そこでメンズメイクのスペシャリト高橋弘樹さんとイメージコンサルタントの安積陽子さんに、印象アップのコツを教えていただきました。

1.顔作りのコツ

まずはメンズメイクのスペシャリト高橋弘樹さんに、顔作りのコツを教わります。

●顔は明るくする

リモートでのカメラ映りは重要。でも、暗い画面であることは普通です。印象が薄くなってしまうのを打破するには、ライトや高画質カメラを活用して、顔をはっきり明るく見せるに超したことはないですが、もっとも手軽にできることが、男性用BBクリームを活用すること。BBクリームを塗るだけでぐっと顔色が明るくなり、顔のシミ・クマなどが見えなくなるだけで画面映えするといいます。

資生堂ウーノのBBクリームは、ドラッグストアなどでも手軽に買えるアイテムでありながら、塗りやすくシミやクマなどもカバーしてくれる優れもの。「ナチュラル(1色)」、「カバー(2色)」の色味があり、多くの日本人男性のトーンにマッチするカラーに調整されています。「ナチュラル」の色味は、手に出すときには白いクリームで、顔に塗りのばすとスキントーンになる仕様で、初心者でもムラなく塗れます。

<アイテム例>

資生堂uno「ウーノ フェイスカラークリエイター」

資生堂uno「ウーノ フェイスカラークリエイター」(オープン価格)

●眉を描き込む

そして眉も重要。肌の次に印象を変えるそうです。特に眉は画面を通すと色が飛んでしまったりするので、画面を通したときに「ラインがちょっと欠けているな」と感じるところに毛流れに沿って軽く描きこむだけで、よりはっきりとした凛々しい表情が作れるといいます。

髭を生やしている人なら、髭のムラなどをより理想的な濃さに見せるのにも重宝するはずです。

ライターがリサーチしたところ、初心者向けで、眉と髭両方に使えるオルビスのペンシルは気軽に使えそうなアイテムでした。

<アイテム例>

オルビス「ミスター ビアード&アイブロー ペンシル」

オルビス「ミスター ビアード&アイブロー ペンシル」2,200円(税込)

2.表情とボディランゲージのコツ

続いては、イメージコンサルタントの安積陽子さんに、表情や姿勢、仕草などのボディランゲージのコツを教わります。

●大きめに表情や動作を作る

画面を通すと、実際に対面しているときよりも表情や動きがわかりづらくなるため、大きめに表情や手、うなずくなどの動作を見せていくようにするのがコツ。

●自然な笑顔をつくる

作られた不自然な笑顔ではなく、自然な笑顔を心がけましょう。

【「作られた笑顔」に見えてしまう表情の特徴】

・口角だけが上がっていて、目尻にまったく変化がない

・口角の上がり方が左右非対称

・口角が上がるタイミングと、目尻が下がるタイミングがズレる

・一瞬で笑顔をやめてしまっている

【自然な笑顔の特徴】

・口角と目尻を一緒に大きく動かす

・口角を左右対称に上げる

・一瞬で表情を消さずにじわじわと消していく

ポジティブな感情のときには、顔の表情で伝えられるように、鏡を見ながら笑顔を磨くといいそうです。

●「クローズな動作」には要注意

オープンな動作とクローズドな動作

人は普段、70万種類以上のボディランゲージを使ってコミュニケーションを取っており、それらは「オープンな動作」と「クローズドな動作」に分けられるそうです。

・オープンな動作
顔や胸など、攻撃されたくない「急所」を開くアクションで、相手に自信やリラックスしている状態を伝えます。また、温かみを添えたい場合は、胸に手を添える、胸元から手を広げる仕草も効果的です。

・クローズドな動作
胸の前で腕を組む、手で顔を触る、胸元や襟などを触るといった急所を隠す行為。これは相手を拒否していることを伝えます。寒くて腕をさする、疲れたから頬杖をつく、なども、潜在的拒絶の意味に解釈されてしまう場合があるので注意しましょう。

●猫背は自信のなさややる気のなさを表す

猫背はクローズドな姿勢であり、自信のなさや、やる気のなさを表現してしまうので気をつけたいところ。リモート会議時の姿勢は、背筋を伸ばして、胸を開くといいそうです。

●「マニュピュレーター」は印象を下げる

マニュピレーター

マニュピュレーターとは、頭を掻く、時計や指に触れる、襟に触れるなどの、無意識に自分をなだめるためにする仕草のこと。これが多い人は「神経質だ」「落ち着かない」などの印象を与えてしまうので注意しましょう。

●リモートの会議や商談で相手に好意を持ってもらいながら覚えてもらいやすい3つのポイント

最後に、安積さんに行為を持ってもらいながら覚えてもらいやすい表情やしぐさのポイントを3つ教えていただきました。

ポイント1
「スクリーンに映し出される最初の五秒間で、あなたの印象は決まります。会議(商談)スタート前に身だしなみを完璧に整え、最高に良い笑顔でスクリーンに登場するようにしましょう。会議(商談)がスタートした後に、スクリーン上の自分の姿を見ながら、あわてて身だしなみを整える行為はNGです」

ポイント2
「相手の記憶の中に感じの良い人として余韻を残すためには、できるだけ表情を豊かにして、目元から微笑む笑顔の表情を増やすことを心がけてください。表情が豊かで、感情がわかりやすい人は、見る側に親近感と安心感を覚えますが、表情が乏しく、感情がわかりにくい人は、見る側に不信感を与え、心の距離を生み出してしまうので、日頃から表情トレーニングをして、顔の筋肉を自在に動かせるようにしておきましょう」

ポイント3
「相手の話をしっかりと受け止め、真摯に向き合っている印象を与えるためにはジェスチャーも大切です。自然とジェスチャーが取れるように、会議が始まる際は、腕を膝の上ではなくデスクの上にスタンバイしておきましょう。

相手に質問をする際や、共感などを示したいときには、手のひらを上にして相手に向かってやわらかく手を差し出すようなジェスチャー取り入れてみてください。

相手からの提案に対して、興味や関心などポジティブな感情をわかりやすく示したい場合は、パソコンに対して軽く前に身を乗り出すのも効果的です」

*

リモートでのコミュニケーションが多い仕事なら、新卒でなくとも使えるテクニックが満載! ぜひ活用してリモートでも印象アップを目指し、人間関係を良くして気持ちよく仕事に励みましょう。

【取材協力】

高橋弘樹さん

メンズメイクのスペシャリスト 高橋弘樹さん
メンズメイクのスペシャリストとしても活躍するヘア&メイクアップアーティスト。10代のころの自身の肌トラブルをきっかけにスキンケア研究を開始。長年にわたり蓄積した肌データを活用し、現在は肌トラブルに対するアドバイスや各社コスメブランドの商品監修、男性の肌にマッチする化粧品・メイクイベントの企画コンサルティング、メンズメイクセミナーなど幅広い活動に従事。
自然なメイクで大変化をもたらす独自のメンズメイク術「爽やかメイク」が高い評価を受け、書籍化。(扶桑社「最速でカッコよくなる メンズメイクBOOK」)アーティストやタレント、エグゼクティブを手掛けるメイクアップアーティスト、メンズメイクサロンのスタッフ教育の特別講師など、メンズメイク界を全方位的に牽引する存在。YouTubeや各種SNSを通してユーザーのお悩み解決もサポート。

安積陽子さん

イメージコンサルタント 安積陽子さん
国際ボディランゲージ協会 代表理事。アメリカ合衆国シカゴに生まれる。ニューヨーク州立大学イメージコンサルティング学科を卒業後、アメリカの政治・経済・外交の中枢機能が集中するワシントンD.C.で、大統領補佐らを同窓に非言語コミュニケーションを学ぶ。そこで、世界のエリートたちが政治、経済、ビジネスのあらゆる場面で非言語コミュニケーションを駆使している事実に遭遇。2005年からニューヨークのImage Resource Center of New York 社で、エグゼクティブや政治家、女優、モデル、起業家を対象に自己演出術のトレーニングを開始。2009年イメージコンサルタント養成スクールIRC JAPAN代表に就任。2016年、一般社団法人国際ボディランゲージ協会設立。理念は「表情や姿勢、仕草から相手の心理を正しく理解し、人種、性別、性格を問わず、誰とでも魅力的なコミュニケーションがとれる人材の育成」。非言語コミュニケーションのセミナー、研修、コンサルティング等を行う。

リモートで不安な新卒

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この記事を書いた人

佐伯美佳

国内出版社のWeb媒体を中心としたライター。Web業界を経て、ライターとして独立・起業。健康・美容・グルメ・ライフスタイル・ビジネスのジャンルを中心に執筆中。思わず読みたくなり、読んだら得する情報を発信してまいります。

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