誤解を招く病名『エコノミークラス症候群』とは

2016/04/20
マガジンサミット編集部

 

今月14日に発生して、いまだ収束の目途がたたない熊本地震。この一連の地震で避難生活を送られている方が、エコノミークラス症候群と診断されるケースが増えています。東日本大震災でも、被災地の健康問題の一つとして度々、取り上げられた症状です。

 

 

19日には、車中で避難を続けていた51歳の女性の方が肺の血管に血の塊が詰まる症状をおこし、今回の震災で初めて亡くなりました。

エコノミークラス症候群とは

エコノミークラス症候群とは、飛行機のビジネスクラスやファーストクラスに比べて座席間隔が“狭い”エコノミークラスのような空間に長時間座っていると発症しやすい症状というのがその名前の由来です。

 

でも、けっして飛行機のエコノミークラスだけで起こる症状ではありません。オフィスでの長時間座りっぱなしの作業や、自動車での長期間滞在。また、怪我や病気で寝たきりの状態などでも発症します。

 

最近では、飛行機内での特殊な病気と誤解されるためか、医学や薬事系の専門家は『旅行者血栓症』と呼ぶようにしているようです。

 

しかし『旅行者血栓病』といわれても“旅行”というワードが広義すぎてピンとこないのでしょうか。あまり一般的ではないようです。

エコノミークラス症候群と『肺塞栓症』の関係

エコノミークラス症候群は、膝などを曲げたまま同じ姿勢で長時間居続けると下肢が圧迫され、うっ血状態となり血栓が生じ発症します。さらに、この血栓が血管を流れ肺に詰まってしまう症状を『肺塞栓症』といいます。

 

脚などの血管に出来てしまった血栓が、急に立ち上がるなど、身体を動かしたことが切掛けで流れ、右心房(心臓)を経由して肺動脈に到達。肺動脈が詰まったことで血中酸素が低くなり、慌てた心臓が血流をよくしようと活発に動いた結果、動悸や息切れ失神などの症状を引き起こすものです。(参考 国立循環器病研究センター)

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph78.html

エコノミークラス症候群の予防策

エコノミークラス症候群防止対策として、膝を曲げるなど下肢が圧迫される体制を長時間続けないことはもちろん、血流を良くするために水分を補給する、こまめに身体を動かすなどの方法があります。

 

ちなみに飛行機で長時間勤務するCAさん達は、この症状にならないために、靴を脱ぎ、その場で、かかとを上下させるエクササイズをするそうです。

被災地では、水分補給もままならない状態かもしれません。また、ファーファリン(ワルファリン)などの抗血液凝固剤を服用されている方は、薬が満足に飲めない状況にある可能性があり、服用されていない方よりも、よりエコノミークラス症候群を発症しやすいかも知れません。

 

通常時と違い、様々な負担を強いられる避難生活。一刻も早い地震の収束と救援を願うばかりです。

 

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