「地球はかけがえのないふるさと」、若田光一が宇宙で得た実感

2025/09/26
マガジンサミット編集部

ユニクロが展開している、Tシャツを通じて平和への願いを世界に届けるチャリティプロジェクト「PEACE FOR ALL」の、新たなコラボレーターによるデザインを含む新作Tシャツ 4柄が9月26日(金)に発売。前日の9月25日(木)には、新たにコラボレーターとなった「Club for the Future」とのコラボレーションイベントも催され、宇宙飛行士の若田光一氏、シアン・プロクター氏が登壇した。

「Club for the Future」は、地球の発展のため、子どもたちがSTEAM(科学、技術、工学、芸術、数学の5つの分野)に興味を持ち、将来この分野へのキャリアを目指す動機付けを活動のミッションに掲げている米国の非営利団体。詩人、アーティスト、探検家、地球科学教育者として活動する宇宙飛行士であるプロクター氏は、今回の「PEACE FOR ALL. SPACE FOR EARTH. 」コラボTシャツでデザイン開発に携わった宇宙飛行士3人の内の1人。

イベントでは、若田氏とプロクター氏を迎え、「宇宙から見た地球」「平和の本質」について語り合われた。若田氏は、日本人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)の船長を務め、累計 504 日以上の宇宙滞在を記録した、日本人宇宙飛行士として最長の実績を持つ第一人者であり、日本の有人宇宙活動を牽引してきた象徴的存在。プロクター氏は、民間人のみで構成された史上初の宇宙ミッション「Inspiration4」に参加した科学者・教育者・アーティストで、宇宙飛行士の多様性を広げた先駆者として国際的に注目されている。

イベント当日、今回のコラボTシャツに込めた思いや願いを聞かれたプロクター氏は「『PEACE FOR ALL』に参加することに本当にワクワクしました。Tシャツのデザインで何を表したらいいのかを考えたとき、やはり人類全体=『SPACE FOR ALL』を表現したいと思いました。

どうやって確実にみなさんが宇宙に行って私と同じ体験をできるのか考えました。一緒に行くことを想像してみてください。人類の平和とスペース。宇宙と地球のためにいろんなソリューションを考えたい。『SPACE FOR ALL』は『PEACE FOR ALL』のモデルにもなると思います。この二つは同質です。地球上でD&I(多様性とインクルージョン)を実現したいと思うことは、宇宙でも同じことが言えると思います。それをTシャツで表現しました」と述べた。

初めて宇宙に行った際の心境やその後の変化を聞かれた若田氏は「宇宙で生活していると、本当に美しい地球、美しい青い星、水の惑星をふるさとと呼べることをとてもありがたいなと思います。地球を1周するのはたった1時間半なんですね。1日に16回、日の出と日の入りが来る。そういう様な飛行をしていると、いかにこの広大だと思っている地球が非常に小さいと感じます。

薄い大気層が地球の命、生命体を優しく包んで守ってくれているという印象を得られます。ですから、地球を宇宙から見ることによって、いかに私たちの環境がかけがえのないものであるか、それを守っていくことの難しさを実感しました」と、宇宙空間から見たからこそ実感した地球の大切さを伝えた。

また、イベントには小中学生約20名が参加し、宇宙から地球を眺めることで生まれる心理的変化「Overview Effect(オーバービューエフェクト) 」をテーマにしたVR体験を行った。地球のかけがえのなさを実感し、平和について考えるきっかけとなる、この VR コンテンツは民間宇宙企業のブルーオリジンが制作したもので、日本初公開となる。さらに、未来へのメッセージを宇宙へ送る「ポストカード投函」も実施され、学生たちは自身でメッセージを書き込んだポストカードを投函していった。

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