納骨堂や合祀墓が新たな供養の選択肢に 意識調査で判明した「親世代」と「送り出す世代」の本音

2022/01/17
佐藤 勇馬

お墓・葬儀・終活などシルバーファミリーコンサルティングサービスを提供するニチリョクは、2021年12月14日~12月15日にかけて1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の40代以上の男女に対して「終活とお墓」に関する意識調査を実施。今月13日にその結果を発表し、終活について「親世代」も「送り出す世代」も共有したいと考えていることなどが明らかになりました。

調査では、親世代に誰と相談しながら終活をしているかを聞いたところ、「配偶者と相談している」が51.8%でトップに。2位が「自分1人でやっている」の42.0%で、「子どもと相談している」は12.6%で大きく離れての3位となりました。

親世代に子どもと相談しながら終活をしたいかを尋ねると、62.4%が「子どもと相談してやりたい」と回答。子どもに相談したいという人が多い一方、現実は相談できずにいるという親世代の本音が浮き彫りになっています。

送り出す側の子ども世代(40代-50代)も、73.4%が「親が終活していることを知らない・分からない」と回答。しかし、送り出す世代は親世代に終活について「相談してほしい・相談してほしかった」と答えた人が75.8%にのぼりました。

この結果について、同社は「終活に対して、親世代も送り出す世代も共有をしたいと考えていながらも、お互いに遠慮をしてしまっている現状がわかりました」と分析しています。

また、両世代に興味のあるお墓・供養方法の種類を聞いたところ、「特にない」と回答した人を除くと「従来の墓」が36.1%で1位。「樹木葬」が20.5%で2位、「海洋散骨での自然回帰」が17.7%となり、続いて「納骨堂」(10.6%)や「合祀墓」(6.2%)といった新たな供養の形が上がりました。

送り出す世代に親に入ってほしいお墓・供養方法の種類を質問すると、やはり1位は「従来の墓」で47.4%。しかし、「特にない」と回答した人を除くと「納骨堂」は7.4%で2位となっています。さらに、東京在住の人に限ると「納骨堂」を選択した人は10.5%にのぼり、従来の墓に次ぐ第二の選択肢となっていることがわかりました。

「お墓参り」に関する質問では、お墓の近さや所在地を気にしている人が多く、アクセス性がお墓選びにとって重要な要素になることが判明しています。

お墓参りに来てほしい理由としては、家族の集まる場所になってほしいと考えている人が一番多く、同社は「現在の潮流として葬儀自体は縮小傾向にある中で、お墓参りには家族の結びつきを求めている人が多い」と指摘しています。

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この記事を書いた人

佐藤 勇馬

新宿・大久保在住のフリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にスカウトされて以来、芸能、事件、ネットの話題、サブカル、漫画、プロレスなど幅広い分野で記事や書籍を執筆。著書に「ケータイ廃人」(データハウス)「新潟あるある」(TOブックス)など。 Twitter:ローリングクレイドル

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