食事中に くちゃくちゃしてませんか? 騒音テロ!?『クチャラー』との終わりなき戦い

2016/12/08
南城与右衛門

最近、ヌードル・ハラスメント『ヌーハラ』という言葉を耳目にします。日本人特有の麺類をすする音が外国人にとって不快ということらしいです。これを作法、文化ととらえるかでだいぶ変わります。

 

その一方で、似て非なる『クチャラー』という存在がいることをご存知でしょうか。ものを食べる際「くちゃくちゃ」咀嚼音をこれ見よがしに聞かせる人たちのこと。麺のすする、というものとは次元が違う粋も文化もない所作。あえて断じると「万国この音を心地いいと感じる人は一人もいない」。

 

なのになぜクチャラーは、一定数存在するのか? このミステリーに迫りたいと思います。

 

なぜ人はクチャるのか?

 

 

そこで、クチャるメカニズムを調べたところ…

・「しつけ」

・「箸運びの想像力の欠如」

・「鼻の疾患」

概ねこの3つだろうと思います。

 

「しつけ」は、身もふたもない理由。調べたところによると、保護者たる人物が、それは無作法だ、と教えなかったため。そして『自分もクチャラーであるため、保護下にある人物がクチャっても気付かない』というのがあります。そう、クチャラーは相伝であるケースが多いのです。ややもするとクチャの連鎖は脈々と継承、輪廻します。流行り言葉でいうとレガシーになっていく可能性があるということです。

 

「箸運びの想像力の欠如」の理由は、つまりいちいち食べ物を頬張りすぎのケースです。料理に夢中、話に熱中、またはそういう食べ方のスタイルなどの理由がありますが、飲み下す前に矢継ぎ早に口に食べ物を運んでしまい、やがて口内が広がり開き、咀嚼音が漏れるというものです。

 

「鼻の疾患」 は、鼻づまりなどを患っているため咀嚼中の呼吸は口に頼らざる得なく、自然と口が開いてしまうというものです。

 

以上が、クチャるメカニズムですが、ここで問題なのが、『自覚の有や無しや』です。

 

己はクチャラーと自覚、もしくは自負があるのであれば、矯正、注意をできそうなものですが、自覚がないケースですと、なかなかこちらからは言い出せない…。でもまたクチャラーと食事…そのメビウスの輪からはなかなか離脱できないのが実情ではないでしょうか。

 

 

その難しい問題の解決法は事項でふれます。

 

クチャラーは悪なのか? そして改善方法

 

 

猫や犬はご飯を食べる姿は憎たらしくも愛らしいものです。とにかく夢中で、一心不乱に食べますが、畜生は押しなべてクチャラーです。でも不快に感じません。しかしそれが人間になるとそうも言えないのが、非クチャラーの心情です。

 

他人であればその場を離れたりツイッターで悪態でもついていれば、多少気が収まるというものです。しかし、それが愛する人ならどうでしょう? がっかり…、でもいつしか許容…、既定路線です。

 

前項でも触れましたが、まれに自覚を持ち自負するものが現れます。勇気を出して注意したにも関わらず「こうやって食べた方がおいしい」と主張する者です。この料理をおいしく食べる独自の食べ方をあなたもどうぞ、ということらしいですが、周りを複雑な思いにさせてまで、味に対して貪欲にはなれません。

この異世界の論理を展開する自覚クチャラーは、矯正できないケースが多いでしょう。

 

一方で、まだ娑婆にもどれる可能性があるのが自覚のないクチャラーです。このタイプは…

1、クチャることは無作法であるという認識はあるが、無意識にしている者

2、作法に則しているとも、いないとも認識していない者

に分類されます。

 

これらのスタイルは、「口開いてるよ」「音でてるよ」などと根気強く注意し、まず自覚させることが大事です。そして、「姿勢よく食べる」「食べ物は一口ずつ食べる」「呼吸を意識する」などのポイントを抑えさせれば、矯正の道は遠くないと思われます。

 

そんな中、究極の矯正法が編み出されていました。それは…

 

“目の前でクチャって見せる”

 

です。

 

どれだけの思いを相手にさせているのか、というのを自覚させる荒療治。

諸刃の剣であり、そのサウンドは無関係の周囲に対して抜群の破壊力を有します。さらに長期戦となった場合、クチャラーに取り込まれ、気付いたら自分もクチャラーに…、などというミイラ取りがミイラにのケースもあるので注意が必要です。

そして最も注意したいのは「1属性」のクチャラーにしか効果がないということです。

 

長い年月をかけて形成されたクチャラーから解脱させるのはなかなか難しいと言います。筆跡を矯正で変えるのは無理ということと同じと言う人もいます。

しかし、世界的に作法として受け入れられないのであれば是正することも考えねばなりませんね。

 

…と、書き終えようとしたとき、ふと(自分は自覚のないクチャラーかも…)と頭をよぎりましたが、言葉にするのは怖いので、噛みしめ飲み込むことにしました。

 

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この記事を書いた人

南城与右衛門

"情報番組や誰も知らない深夜番組、ラジオなどを構成したり、ソーシャルゲームのシナリオを書いたりする、いわゆる駄放送作家。友達はPC、恋人は二次元、恩師はあらゆる漫画、といった充実した人生継続中"

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