衝撃的なキャッチコピーが話題になっている。
「大学生に、ノートPCはいらない」と宣言したのは「Microsoft Surface」。 この春、新生活をスタートさせる大学生に向けたもので、「大学生にパソコンはいらない? Surface が贈るリアルなキャンパスライフ」というWeb 動画の配信をはじめ電車内や全国の主要駅、家電量販店舗等のオフライン広告を展開中だ。
そ、そうなの?! 今どきPCは必要ないの??
コピーを目にしたときは(ついに、PCすら時代遅れになったか!!)と、ショックをうけた筆者。とはいえ、今や、自身もスマートフォンとPCどちらが無くても仕事にならないし、スマートフォンに原稿を打ち込み、直接、編集部に送ってくるライターさんもいる。巷では「若者のPC離れ」などとささやかれているようだがPCを利用しないのは大学生に限らない。
果たして、実際にどれくらいの若年層がスマートフォンのみを利用し生活しているのだろうか。
Microsoft Surfaceが、現役大学生約400人と24歳~29歳までの大卒社会人約400人に対し行なった「大学生のPC利用に関する実態を調査」(調査期間:2019年2月8日~2月10日)によると、現役大学生は大学の課題や授業における“スマートフォンのみ”の利用が6%に留まり、一方でPCの利用は85%。
大卒社会人と比較すると、意外にも現役大学生のPC利用が増加していることが分かった。
さらに(図1)で「PCを利用する」と答えた学生のうち、半分以上がPCとスマートフォンを併用していると回答。用途に応じてPCとスマートフォンを併用している“二刀流”のようだ。
また、二刀流派の学生がパソコンを選ぶときのポイントは、「処理速度」がトップになる一方で「軽さ」や「バッテリー継続時間」などの持ち運びやすさを重視した項目が上位となった。どこへでも持ち運ぶことができ、いつでも好きな時間に作業ができる機動性が求められているようだ。
二刀流派の大学生は、そのほかの大学生と比較して写真や動画、音楽制作などの創作活動への意欲が高く、InstagramやTikTokなどのSNSへ投稿する写真や動画の内容にも、やや強いこだわりを持つ傾向があるらしい。
ちなみに、前出のキャッチコピー「大学生に、ノートPCはいらない」は、ちょっとした揶揄表現で、最後まで動画やボディコピーを見れば「スマートフォンだけでなくPCを活用することで創造活動が広がり、未来の可能性も広がるよ」というメッセージが読み取れる。“大学生にノートPCはいらない”という世の中の声に対してマイクロソフトからの回答なのだ。
スマートフォンでキャンパスライフを楽しく送る現代大学生の等身大の姿が描かれているが…
実は、現役大学生でクリエイターとしても活躍する映像ディレクターの清水良広さんが、PCとスマートフォンを併用してこの動画を創作していたのが分る展開に!
動画の後半には“僕らはその先の、何かになりたくて大学へ入ったはずだ。さあ、アイディアをかたちにしよう。最高のパートナーがいれば、君は、何にだってなれるんだから”というメッセージが流れる。
清水さんは「スマホでなんでもできてしまう時代だからこそ、ハイスペックな PC で作るクリエイティブな活動を楽しんでほしいと思う。この動画が学生の時にしか身につけられない個性を得る機会につながることができればとてもうれしい」とコメントしている。
さて、この動画を「意識高い系の人のもの」と見るか「カッコいい!」と思って見るかは人それぞれ。でも、とっくに大学生を過ぎて、日々、夢も理想もなく過ごす筆者にとっては、ただ、ただ(羨ましいな…)と思う限りです。