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日本時間7月31日にアイオワ州デモインのLauridsen skatepark(ローリッセンスケートパーク)で行われたDew Tour(デュー・ツアー)ストリート種目で西矢椛(14歳)が初優勝の快挙。さらにベストトリック賞も獲得した。
惜しくも決めきれなかったが、ヒールフリップバックサイドリップスライドを3本目のランまで果敢にトライし続けた中山楓奈が5位、西村碧莉が7位の成績を収めた。2位は昨年のDew Tour女王パメラ・ロザ、3位はオーストラリアの12歳クロエ・コベルとなった。
クロエは今年4月のX Games千葉大会で3位、先週のX Games南カリフォルニア大会で2位と実力をつけてきており、今大会では得意のスイッチボードスライドやスイッチキックフリップに加えて、キックフリップフロントサイドボードスライドといったテクニカルな技を、ランの中でテンポよくスピーディに決めており、急速な成長が伺えた。
スイッチトリック(メインのスタンスとは逆のスタンスで行う技で難易度が高くなる)を得意とする女子選手は少ない為、今後もパリ五輪を含め多くの大会で日本人スケーターとの優勝争いに食い込んでくるのではないかと思われる。
男子ストリートは堀米雄斗が昨年のDew Tourに続いての準優勝となり、ノーリーバックサイド180スイッチフィーブルグラインドでベストトリック賞を受賞。
昨年優勝者のナイジャ・ヒューストンの出場はなかった。
ストリート種目はコース内を自由に滑走する45秒のランを1人3本行い、その内のベストスコアで順位が決定する。
【Dew Tourとは~パブリックパークで行われる世界的な大会~】
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X Games同様、世界中から選り抜かれた選手だけが招待を受け、参加出来るスケートボードの世界的なイベントで、大会は無料で観戦する事が出来る(有料のVIPチケット有り)。
昨年は東京五輪に出場する為のポイント付与大会としても開催されたが、女子ストリート準決勝に出場予定だった選手が、日本チームスタッフがコロナに感染した為、全員棄権する事になるという波乱が起きた事でも記憶に新しい(※PCR検査の結果、選手全員陰性だったが検査結果が競技に間に合わず、全員棄権となった)。
参照・マガジンサミット:「堀米雄斗2位!大波乱のDew Tourストリートを制したのはナイジャ」https://magazinesummit.jp/hobby_sport/789481237210524
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会場となったLauridsen skatepark(ローリッセンスケートパーク)は2021年5月7日にオープンしたアメリカ最大規模のパブリックスケートパークで、広さ約8,175平方メートル(88,000平方フィート)に及ぶ。ちなみに八王子市にある日本最大級のコンクリートスケートパークのプラネットパークが約4,100平方メートルなので、こちらのおよそ倍の広さを誇る。
通常は年中無休6:00~22:30(ナイター付き)誰でも“無料”で利用でき、スケーターなら近くに住みたい街ランキング上位に入りそうなスケートパークとなっている。
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パーク内のアートモニュメントもスケート可能
【3本のランでノーミス!まさにパーフェクト/西矢椛】
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西矢は1本目のランで、フルメイク(45秒間ミスなく滑りきる事)のランを見せ、首位につける。さらに2本目でもフルメイクし、3本目のランではさらに得点を上げるパーフェクトランを決めて優勝。驚異の95.33点を獲得した。
以下、3本目のベストラン[]はセクション名。
[バンクからのレール]バックサイドブラントスライド
[ハンドレール]フロントサイドフィーブルグラインド
[バンクtoバンク]ノーリーヒールフリップ
[ハンドレール]サラダグラインド
[バンクからのレッジ]サスキグラインド
[9段ハンドレール]ビッグスピンフリップフロントサイドボードスライド
[ハンドレール]ビッグスピンフロントサイドボードスライド
【ワンランク上の風格が漂う滑り/堀米雄斗】
堀米雄斗/ノーリーバックサイド180スイッチフィーブルグラインド(ベストトリック賞)
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先週のX Games直後に牡蠣に当たったとSNSで報告した堀米の体調も気になる所だが、1本目のランでは危なげなくフルメイクのランを見せ、2位につける。
以下、1本目のベストランでのトリック構成[]はセクション名。
[バンクtoバンク]ノーリーフロントサイドヒールフリップ
[ハンドレール]スイッチフロントサイドテールスライド
[バンクからのレッジ]フロントサイドテールスライド
[9段ハンドレール]ノーリーヒールフリップバックサイドノーズスライド
[バンクからのレール]ノーリーフロントサイド270リップスライド
[ハンドレール]ビッグスピンフロントサイドボードスライド フェイキー
[9段ハンドレール]ノーリーバックサイド270ノーズスライド
最終3本目のランではノーリーバックサイド180スイッチフィーブルグラインド(この日のベストトリック賞を獲得)、ノーリーバックサイド270ボードスライドを決め、このままラストトリックが決まれば逆転優勝も十分あったが、残念ながらミス。しかし果敢に攻めての2位入賞を果たした。
【Dew Tour2022・ストリート女子リザルト】
1位 西矢 椛 95.33
2位 パメラ・ロザ 84.33
3位 クロエ・コベル 81.66
4位 ライッサ・レアウ 77.33
5位 中山 楓奈 75.33
6位 マライア・デュラン 74.33
7位 西村 碧莉 64.00
8位 ジョージア・マーティン 56.33
女子ストリート&男子パークの映像
(YouTube:https://youtu.be/BfCMa3y6kLw)
【Dew Tour2022・ストリート男子リザルト】
1位 グスタボ・リベイロ 89.00
2位 堀米 雄斗 87.33
3位 ケルビン・ホフラー 86.00
4位 ヴィンセント・ミルウ 85.00
5位 ダショーン・ジョーダン 84.33
6位 シェーン・オニール 83.33
7位 ジェイミー・フォイ 81.66
8位 クリス・ジョスリン 75.00
男子ストリートトップ3の映像
(YouTube:https://youtu.be/6aL__ul3kmI)
文・小嶋勝美
スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。