W主演の小松菜奈と坂口健太郎、共演の山田裕貴、奈緒、黒木華、原日出子、松重豊、そして藤井道人監督が映画『余命10年』(3月4日公開)のジャパンプレミアに参加した。
小松は冒頭あいさつから感極まり大号泣。「この企画のお話しを頂いた時から…本当に色々な物語があって完成し、今こうしてこの舞台に立っていることを嬉しく思いますし、感無量です。この1年みんなで前を向いて生き続けました。映画『余命10年』が沢山の人に届くように、届いて欲しいと心から願っています。この日を迎えられて幸せです」と涙涙の報告となった。
また夜桜のシーンについて聞かれた小松は「あの桜のシーンは和人と茉莉の関係が始まっていく爽やかなシーン。私は茉莉と和人が『何がきっかけで惹かれ合ったのか?』を明確にしていない所が凄く好きです。『この人と一緒にいたいな』とか『この人を守りたいな』とか、この人の笑顔をずっと見ていたいっていう気持ちが茉莉の中にはあって。和人の屈託のない笑顔が茉莉にとっての救いだったんだなと思えるようなシーンでした」と回想。
坂口も「この作品は桜が凄く印象的なところで映っていて、夜桜のシーンは風が吹いて、目が合って、凄く2人の美しい関係性のスイッチが入ったような気がしました。四季の美しい映像を美しい作品の中に、僕らもそこに身体を預けて撮影できたので、景色に感情移入しちゃうような感覚の中で撮影していましたね」と懐かしんだ。
また1年をかけての撮影に小松は「茉莉という役を演じ終えた後は抜け殻状態で燃え尽きました。すぐに次の仕事には進めないくらい不思議な時間でした。自分の人生と役の人生が重なって、ふたつの人生を歩み続けたのは今までになかったですし、凄く大好きな現場でしたし、皆さんと一緒にひとつの大切な作品を作れたのはかけがえのない、自分にとって凄く宝物になりました」と噛みしめていた。