
作家・原浩氏による第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の大賞受賞作を実写映画化した『火喰鳥を、喰う』(10月3日全国公開)。その大ヒット祈願イベントが9月23日に都内ホールで実施され、主演の水上恒司、共演の山下美月、宮舘涼太(Snow Man)が参加した。
ステージ背景に当然のように鎮座する火喰鳥立像に驚きつつ、ステージにラインナップした面々。撮影の様子について主人公・久喜雄司を演じた水上が「シリアスなシーンが多かったけれど、それとは関係なく撮影の合間は芝居の事ではない話で盛り上がった」と振り返ると、久喜夫婦の敵か味方か分からない超常現象専門家・北斗総一郎役の宮館も「合間にしりとりをしたり、3文字縛りに絞ってみたり」と懐かしそう。

一方、雄司の妻・久喜夕里子役の山下は、完成披露試写会後の反響について「SNSにコメントを書いてくれる方も多くて、特に宮館さんのファンの方がコメントの語尾にバラの絵文字を付けてくれる。“『火喰鳥を、喰う』怖かった(バラ)”とか。怖いのか怖くないのかよくわからない」と笑うと、宮館は「僕のファンの方は最後にバラを付ける。だから自然に咲いちゃいますよね、バラが。…マスコミの皆さん、付いてこれているかな?」と舘様節。Snow Manメンバーも本作に興味津々だそうで「佐久間大介とか、『ラヴィット!』MCの川島明さんも『観に行く』と言ってくれています」と報告した。
久喜家を襲う怪異現象を巡った物語にちなんで、自身に起きた怪異を発表。水上は「学生時代に同級生と二人で先輩に同時に挨拶したけれど、そもそもその先輩はまだ帰ってきていなかった」と回想。山下は「最近家の電化製品が壊れる。エアコン二台、お風呂場の電気、ルンバも動かなくなった。これは本当にヤバいやつ。
だからメッチャ塩をまいてます」と報告した。宮館は「思ったことが現実で起こることがある。食べたいなと思ったものが、次の日に差入れで頂いたりする」と言うも、何故か「それは根回しでは?もしくは言葉で言っていたとか」(水上)、「顔に出ているのかも」(山下)と厳しくツッコまれ、宮館は「いやいや、だいぶ二人の話を盛り上げたよ!?」と納得いかない様子だった。

劇中では、北斗総一郎より「思念(しねん)」「籠り(こもり)」といった独特なキーワードが発せられる。これにちなんでキャスト陣それぞれの思念がこもった私物を持参&披露。水上はボールペンを持参し、「僕には大変な時期がありまして、その大変な時期に色々な事をしなければいけなくて買ったボールペンです。そこからずっと4、5年これで文字を書いている。なくすこともあったけれど、必ず自分の手元に戻って来る。なくしたくなくて必死に探しているということもあるんだけれど」などと愛着を伺わせた。
山下は水色のタオルを持参。「刺繍で私の名前が入っていて、赤ちゃんの時なのか幼稚園の時なのか忘れましたが、小さい時にお母さんが刺繍を入れてくれたものです。あの時お母さんが作ってくれたものを取っておけばよかったなと後悔するけれど、そんな中で唯一手元に残っている思い出の品です。今も枕に敷いて寝ています」と目を細めた。

宮館はワニ革の台本カバーを持参。「本作撮影時にも使用していて、お二人ともこの台本カバーをきっかけにお話しをするようになった。僕はこれを違う作品でも使用していて、共に歩いて行こうと決めて常に鞄の中に入っています。もっとボロボロにして味を出したいという思いも込められた台本カバーです」と紹介した。