昨年、日本でも杉田水脈議員の「非生産性」発言が波紋を広げました。
大きな議論が巻き起こり、LGBTの関心が高まりました。アメリカでも、トランプ政権がトランスジェンダーの存在を否定する法案を検討中との報道があり、批判の声があがっております。
そんなトランプ政権のLGBT政策や同姓婚に反対しているペンス米副大統領を素敵に批判した絵本が、全米で大ヒットを記録。先日、日本でも翻訳本が出版されたのでございます。それがこちら。
「にじいろのしあわせ」(作:マーロン・ブンド ジル・トゥイス 出版社:岩崎書店)
去年3月、アメリカで発売になると、わずか8カ月で80万部超えでございます。絵本としては異例の大ヒットでございます。ニューヨーク・タイムスの児童書ベスト・ランキングでも5カ月間1位を獲得しております。
なんだLGBTの絵本の紹介か…と思われている方、とんでも8分歩いて10分でございます。なぜ、大ヒットしたのか、その理由がゴイスーなのでございます。
そこに、ウーマン村本さまに読んで頂きたい理由もあるのでございます。
まず、主人公のうさぎマーロン・ブンドは、ペンス米副大統領の飼っている実在のウサギでございます。ワシントンの公邸に住んでおられます。ほんどの方はご存知ないかと存じますが、このマーロン、アメリカではかなりの有名兎でございます。インスタグラムのフォロワーは3万人だとか。
なぜ、そんなに有名なのか…。
ペンスさまが副大統領に就任した際、副大統領機「エアーフォース・ツー」でワシントンにお引越しをされたのですが、その際に同乗、エアーフォースに初めて乗船したウサギとして注目を集めたそうでございます。その後、公邸で暮らすマーロンの様子を娘さまがインスタにアップし、たちまち人気者になったとか…。
話はそこで終わらないのです。味を占めたペンスファミリーは、さらにマーロンを主人公にした絵本を出すことに。文章は娘さま、絵は奥さまがご担当。ちなみに絵本の内容は、マーロン視点で描いた副大統領の日常でございます。
ところが!でございます。
この絵本計画を知った人気コメディアンのジョン・オリバーさまが、この絵本のパロディ版絵本を作ろうと画策、レギュラー出演している番組のスタッフと一緒に、今回の絵本「にじいろのしあわせ」を制作したのでございます。
オリバーさまは、政治風刺で有名なコメディアン。「THE MANZIA 2017」で、政治風刺漫才を披露、スタンダップコメディアンを目指す、ウーマンラッシュの村本さまとキャラがかぶっているのでございます。
遅ればせながら、「にじいろのしあわせ」」の内容ですが…
ひとりぼっちで退屈な毎日を過ごウサギのマーロンが、ウサギのウェスリーに出会い、結婚を決意。しかし、偉そうな白髪頭のカメムシに反対されます。
「オスのウサギは、メスのウサギと結婚するものだ」と。たぶん、カメムシがペンス副大統領役かと…。この後の展開は絵本を手に取ってご確認くださいませ。
杉田水脈議員騒動の際、ご自身の同性婚を公表されたロバート・キャンベルさまも、「草のいい匂いがして、心もピョンピョン飛び跳ねる“フツウ”の恋の物語。読み終わった瞬間に誰かに贈り物をしたくなったな。やったね、マーロン君!」と絶賛されております。
日本を代表する政治風刺コメディアン、村本さんにも、この絵本を読んで頂き、政治風刺絵本を是非出版して頂きたく存じます。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)