ASAHIが約束「もっといい姿で戻る」─TREASUREが15万人熱狂のファンコン完走、最終公演をリポート

2025/05/20
佐藤 勇馬

韓国の10人組ボーイズグループ「TREASURE」のファンコンサート「2025 TREASURE FAN CONCERT [SPECIAL MOMENT] IN JAPAN」の最終公演が5月17日、18日にさいたまスーパーアリーナで開催され、4都市10公演15万人を動員したツアーを完走。日本での単独ライブイベント総動員100万人を突破しました。

4月23日の兵庫・GLION ARENA KOBE公演を皮切りにスタートしたTREASUREのファンコンサート。さいたまスーパーアリーナで開催された最終公演の初日、5月17日のコンサートの模様をリポートします。

■あのJ-POPの名曲をカバー

スタンド上部までぎっしりと埋まるほどのTREASURE MAKERが駆けつけた同公演では、暖かなライトに照らされる舞台上にメンバーたちが登場。4月28日配信の新曲「YELLOW -JP Ver.-」で公演の火蓋を切って落とすと、地響きのような観客の歓声が鼓膜を揺らした。その勢いは、スタンドの座席がアトラクションのように激しく上下するほどだ。

メンバーの笑顔が特に光る「SARURU」では、TREASURE MAKERのコーラスも重なり、会場は自然と一体に。嵐の「Happiness」のカバーでは、ASAHIの掛け声「みなさんご一緒に!」がレスポンスを誘い、JUNKYUとDOYOUNGが互いに腕を伸ばして指を絡めたり、PARK JEONG WOOとSO JUNG HWANがおでこをくっつけ合ったりと仲の良さも見せた。日本出身メンバーも多く、日常的に日本語が飛び交っているからこそ、J-POPがこれほどしっくりと馴染むのだろう。

本公演の見どころの1つはカバーステージとシャッフルユニットステージ。間髪入れずCHOI HYUN SUKとHARUTOがアリーナから登場し、メインステージ上のYOSHIも加わり、ラップライン3人で大先輩GD&TOPの「Don’t Go Home」「HIGH HIGH」を踏襲する。YOSHIのGDパート〈LIKE 忍者〉や、HARUTOのGD&TOPパート〈BABY ちょっと STOP NOW 時間がない NOW〉、CHOI HYUN SUKの〈AIIIIIIIITE〉など、キリングポイントが炸裂し、HARUTOが「埼玉行くぞ!」とギアをさらに上げ、最後は全員でステージに倒れ込んだ。

青紫色に照らされたステージに流れるBIGBANGの「BAD BOY」では、YOSHI、JUNKYU、YOON JAE HYUK、ASAHI、HARUTO、PARK JEONG WOOがメロディアスな歌声を響かせ、会場中のペンライトが優しく縦に揺れる。ASAHIとHARUTOのユニット曲「THANK YOU」では、DOYOUNGとSO JUNG HWANが転がり込むようにステージに登場してロックにカバー。背中合わせになるようなラストの構図も画になった。

グループ内ユニットT5によるユニット曲「MOVE」は、オリジナル以外の5人、CHOI HYUN SUK、YOSHI、ASAHI、HARUTO、PARK JEONG WOOの “R5” によるカバーに。サビでロックアレンジが加わり、PARK JEONG WOOの安定感あるサビ、ブリッジのYOSHIの繊細な歌声、ダンスブレイクのCHOI HYUN SUK、2番のプリフックで身包み剥がされそうになるASAHI、ラストサビ前のHARUTOの腹筋のチラ見せ……と、カバー曲の醍醐味が満載となった。

■メンバーたちが熱い思いを告白

後半に入ると、青のジャケットや革のパンツなどメンバーそれぞれがハードな衣装にチェンジして登場。一発目の「KING KONG」、直後のあたたかなポップナンバー「LAST NIGHT」でも、観客の大きな掛け声が一体となって会場を盛り上げる。

ラストに近づき、CHOI HYUN SUKは「こんなに大きい会場で一緒に時間を過ごせて幸せです」、JIHOONは「大きい会場で一緒に遊ぶことがすごく幸せだから、機会があれば今年また帰ってきて皆さんと遊びたいなと思います!」と思いの丈を告白。ASAHIは「またすぐ戻って来られるように準備の方も頑張っていきますので、皆さん少しだけ待っていてください。もっといい姿で戻ってきます」と笑顔で約束した。

ここで、5月15日に25歳の誕生日を迎えたYOSHIへの誕生日サプライズが。YOSHIは会場を見渡しながら、「20歳でデビューして、この5年間、皆さんの支えがあったからここまでできたし、TREASURE MAKERの皆さんのお陰で公演できること自体が、20歳の時に考えもできなかった光景なんです。本当にありがとうと伝えたいです」と喜びと感謝と口にした。

■メンバーの抱擁に観客たちは胸アツ

アンコールの「Here I Stand」「病」で、TREASUREはトロッコでアリーナを回り、ファンコンサートならではの近距離での観客との交流を堪能。さらに、この日2度目の「SARURU」では撮影許可が降り、観客は特別な時間を思い出に残しながら歌声に浸った。

ステージが暗転して終わりかと思った時、「皆さんが楽しんでいただいたお陰で、あと2曲くらいやって帰りたいなと思うんですけどいいですか?」「最後まで遊ぶ準備できてますか?ぶち上がっていきましょう!」と、突如問いかけるHARUTOの影アナ。再びTREASUREがステージに戻ってきた。

本当のラストを飾ったのは、「HELLO」「BEAUTIFUL」の2曲。「HELLO」ではイントロが流れた瞬間から喜びの歓声が上がり、「BEAUTIFUL」のブリッジではPARK JEONG WOOがSO JUNG HWANの手を握りながら歌って抱擁し合う友情に観客たちは胸を熱くした。

また、18日のファイナル公演では、「BEAUTIFUL」を合唱するTREASURE MAKERの歌声を聴いて、CHOI HYUN SUKが感極まり号泣。メンバーもCHOI HYUN SUKの周りに集まり、割れんばかりの大合唱に耳を傾け、TREASUREとTREASURE MAKERの絆がさらに深まった瞬間を垣間見ることができた。それほど濃密で、あっという間で、かけがえのない時間が生まれるのは、グループの“いつも通り”の空気感そのままに、自然体の彼らでステージに立っているからだろう。

■夏の大型イベントに出演予定

正真正銘の「ライブ型アーティスト」であるTREASUREのライブは、何度来ても「本当に楽しかった」と感じる。実際、ファンにとっては絶対に駆け付けたいものとなっており、本ツアーでは開催の発表をするや否や全公演、即完売を記録し、追加公演も発表。埼玉2日間3公演だけで7万2000人、初日から合わせると4都市10公演で計15万人を動員した。今回の埼玉公演をもって、2022年〜23年開催のJAPAN 1st TOUR以降の日本単独公演の動員数の合計が100万人を突破した。

TREASUREは、7月5日に埼玉・ベルーナドームにて開催される韓国・MBCの音楽番組「Show! Music Core(ショー!音楽中心)」のライブイベント「2025 Show! 音楽中心 in JAPAN」、
8月16日に大阪・万博記念公園にて開催される大型イベント「SUMMER SONIC 2025」への出演を予定。ぜひこの感動を、愛にあふれた空間を、そして名の通り宝石箱のような彼らの魅力を、ライブパフォーマンスで直接味わってほしい。

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佐藤 勇馬
この記事を書いた人

佐藤 勇馬

新宿・大久保在住のフリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にスカウトされて以来、芸能、事件、ネットの話題、サブカル、漫画、プロレスなど幅広い分野で記事や書籍を執筆。著書に「ケータイ廃人」(データハウス)「新潟あるある」(TOブックス)など。 Twitter:ローリングクレイドル

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