上野動物園のパンダの赤ちゃんの名前が決定いたしました。東京都は公募を行い、7月28日~8月10日に、過去最多となる32万2581件が寄せられておりました。そんな中から選ばれたのが、「シャンシャン(香香)」でございます。
ちなみに名前について、こんなお話も…。昔はレッサーパンダのことを「パンダ」と呼んでいたのをご存じでしょうか。「え?パンダはパンダで、レッサーパンダはレッサーパンダでしょ」と思われた方もいらっしゃるのでは…。
日本で初めてジャイアントパンダ(今回命名されたシャンシャン様も正式名称は「ジャイアントパンダ」でございます)が、上陸を果たした際、そのコンテナには「大パンダ」と記載されておりました。そう、当時すでに上野動物園には既にレッサーパンダがいたのでございます。がしかし…。
当時、元祖パンダのレッサーパンダをそっちのけにして、メディアはジャイアントパンダをこぞって「パンダ」と紹介!気が付くと、ジャイアントパンダがパンダになり、レッサーパンダがレッサーパンダに…。レッサーパンダは、「パンダ」から「レッサーパンダ」に改名を余儀なくされたのでございます。
ちなみにウィキ情報によると…。「今では世界中の諸言語で単に「パンダ」と呼ぶ場合、レッサーパンダではなくジャイアントパンダを指すことが多いが、学術的に発見されたのは1835年のレッサーパンダが先であり、オリジナルのパンダに比して大きな新種が1869年になって発見されたことを受け、“lesser (レッサー、意:より小さい、小型の)”という特徴が名前に付け加えられた経緯がある。」とのこと。
そして今回、こちらの名前もみなさまにどうしてもご記憶に残しておいて頂きたいのでございます。それが、「パンダ銭湯」と「いしゃがよい」でございます。
こちら、絵本のタイトルでございます。「パンダ」を主人公にした絵本は数多ありますが、こちら、ただのパンダ絵本ではございません。 “大人絵本マニア”の小生が発掘した大人が楽しめる至極の大人パンダ絵本でございます。
まずは、こちら。
「パンダ銭湯」(作:ツペラ ツペラ(tupera tupera))
こちらの絵本、ごぞんじの方も多いと思いますが、「大人がハマる絵本」を代表すると言っても過言ではございません。絵本のコーナーで若い女性同士、若いカップルが「これ、面白いのよね」と一緒に読んでいる姿を見かける率ナンバーワンの絵本でございます(N田N昌調べ)。
ユーモアのブラック度、ポップな絵が大人の感性に刺さります。内容は、パンダ専用の銭湯が舞台で、そこで恐るべきパンダの秘密が明らかになるという絵本でございます。
そしてもう一冊がこちら!
「いしゃがよい」(作・絵:さくらせかい)
こちらは、初めてこの名前を聞くという方も多いのでは。しかし、この絵本、2015年(第8回)のMOE絵本屋さん大賞で堂々の第2位を獲得しております。
もともとは、2010年に月刊誌「こどものとも年少版」の作品として刊行、「子どものために読んだのに、私自身の心の芯を温めてもらいました。」、「心に残る素晴らしいお話!」など、出版社に大人の読者からの感動のお便りが続々届き、待望のハードカバー化となった絵本でございます。
内容を約2行でご説明すると、「主人公のおじさんが体の弱いパンダのこどもを拾います。パンダが病気になるたび自転車にパンダを乗せて険しい山道を通院。時は経ち、主人公は老い、今度はパンダが主人公のために…」というストーリーでございます。
こちらの絵本、大人だから共感、感動できる絵本でございます。読者層をみても圧倒的に大人が多い絵本でございます。是非、この機会に読んで頂きたい一冊でございます。
(文:N田N昌)