キャリ女にオススメ!癒し系大人版「ウォーリーをさがせ!」とは

2018/01/17
N田 N昌

2017年は、ロングセラー絵本「ウォーリーをさがせ!」の30周年なのをご存知でしょうか…。イギリスのイラストレーター、マーティン・ハンドフォード様によって1987年にイギリスで刊行。世界38カ国、30言語に翻訳され、シリーズ世界累計6,000万部、日本国内でも1,000万部を超えております超ベストセラー絵本でございます。

そんな「ウォーリーをさがせ!」の30周年を記念して2018年春に、日本では初となる原画展が開催されるのでございます。日本初上陸でございます。場所は絵本イベントでお馴染みの東京・松屋銀座。原画の他、ウォーリーが誕生する前に描かれたイラスト、映像作品など約150点が展示されるとか。

この「ウォーリーをさがせ!」の大ヒットの影響から、今日まで様々な「探し」系絵本が出版されております。その数は相当なものでございます。「ウォーリーをさがせ!」と同様、たくさんのシリーズが出版されている「ミッケ!」などは、その代表作でございます。

そんな数多ある「探し」系絵本のなかには大人向けのモノもございます。仕事で疲れて帰った時、嫌なことがあって気分転換したい時、ページをめくると癒されるのでございます。探しているだけで、なんだか癒されるのであります。大人が寝る前に読むのにオススメな絵本なのでございます。

まずは、こちら。

「もりのえほん」(作・絵:安野 光雅)

森の風景が何枚にも切り取られた美しい絵本、様々な森の表情を見ているだけで、自分が森の中にいるように錯覚する癒し系絵本でございます。ただ、この絵本のゴイスーなところは、さらに目を凝らして森の風景を見ていると、あちこちに動物が見えてくるところでございます。

隠し絵的に森に棲む様々な生き物が描き込まれているのでございます。森の中を自分が散策している気分で森の風景画を観ていると自然に見えてくるのでございます。「ウォーリーをさがせ!」とは、一味違った発見の喜びがございます。

絵のクオリティ、隠し絵のクオリティ、双方とも大人が大満足できるレベルでございます。こちらの絵本、海外でも出版されとても高い評価を受けております。ちなみに、この作者である安野様には「ウォーリーをさがせ!」と縁がございます。その前に安野様のゴイスーなプロフィールをご紹介いたします。

安野様はエッシャーの絵の影響をうけた1968年の絵本「ふしぎなえ」で注目を集め、その後、1975年に「ABCの本」で芸術選奨新人賞とケイト-グリーナウェー賞特別賞を受賞。

1977年には「あいうえおの本」でブラチスラバ世界絵本原画展金のリンゴ賞、1984年には国際アンデルセン賞画家賞を受賞。さらに、2008年には菊池寛賞、2012年には文化功労者を受賞されております。

そんな安野様が1977年に絵本「旅の絵本」を出版した際、各ページに描かれた小さな旅人をさがし出す遊びが流行していたのでございます。そう、「ウォーリーをさがせ!」が出版される前に、すでに日本では探し絵絵本が注目を集めていたのでございます。

さらに、安野様が1984年に国際アンデルセン賞を受賞していたこともあり、当時は「ウォーリーをさがせ!」は安野様の「旅の絵本」のパクリではないかと噂になったとか…。そんな安野様の蘊蓄も踏まえてうえで、是非、「もりのえほん」をご体験くださいませ。

そしてもう一冊。

「たくさんのたくさんのたくさんのひつじ」(作・絵:のはな はるか)

こちらは2014年の作品。とにかくゴイスーな数の羊が登場しております。画面は、所狭しと小さい羊で埋め尽くされております。めくっても、めくっても場所が変わるだけで、羊だらけでございます。ちなみの本一冊の中に描かれている羊の数は、8000頭でございます。

その8000頭の羊にそれぞれ個性があって様々な行動をとっているのでございます。様々な遊び心も随所にちりばめられております。目的の羊を探すだけではなく、様々な発見が楽しめる絵本でございます。そして、なにより絵がカワイイのでございます。女子ウケ、さらに癒されること間違いナッシングでございます。

大人版「ウォーリーをさがせ!」絵本、2冊ご紹介させて頂きました。是非、毎日仕事でお疲れのキャリ女の癒しメソッドとして活用して頂きたい大人絵本でございます。

(文:N田N昌)

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N田 N昌
この記事を書いた人

N田 N昌

放送作家・ナンセンス絵本マニア 「有田とマツコと男と女」「レゴニンジャゴー(アニメ)」 「天才テレビくんMAX」「小島慶子のオールナイトニッポンGOLD」 など、テレビ・ラジオ番組の構成脚本を担当。

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