「これぞ青春キラキラムービー」門脇麦、アナーキーな成人映画を量産した鬼才に胸熱!

2018/09/21
石井隼人

今年10月の超絶注目作映画『止められるか、俺たちを』に主演したあの麦ちゃん、麦茶じゃないよ門脇麦だよ!の麦ちゃんがデストロイ願望告白だっ!

それは9月20日に都内で行われた若松プロ青春クロニクルムービー『止められるか、俺たちを』(10月13日公開)完成披露試写会でのこと。主演の門脇麦、共演の井浦新、そして白石和彌監督が登壇したゼ。

故・若松孝二監督が若松プロダクションを率いて疾走した熱き1970年代を舞台に、アナーキーなピンク映画に情熱を捧げた若者たちの群像を描く。若松監督のもとでジャックナイフ・ディレクターに成長し、メジャーで『凶悪』『孤狼の血』などの傑作ヤカラ映画を手掛けた白石監督がぬるまっこい現代社会に叩きつけた傑作である!

そこで麦ちゃんは、若松プロダクションの助監督・吉積めぐみを演じた。しかし井浦や白石監督と違い、生前の若松監督とはノータッチ。ゆえに「この話を頂いたときは若松さんとゆかりのある方が揃っていて、皆さんの想いにはどんなに必死に追いかけても届かないものがあるという不安があった」と立場の違いを自問自答。

しかしその心境こそ、めぐみのハートとリンクすると気付いた!「めぐみさんが何も知らないで若松プロに飛び込んだことと一致しているので、演じる上で成立すると思った。若松監督を演じた新さんのようにモデルとなる像がない分、自分はある意味で距離をとって、フラットにやるのが役割だと思えた」と思考転換だ。

そして映画の内容にちなんで“ぶち壊したいもの”を聞かれると「過去の自分」と返答。そのこころは「この作品を撮影したのは、去年の10月。この頃の顔って1年しか経っていないけれど、もうできないし、そういった瞬間を人は生きている。これからも常に過去の自分を全部ぶち壊すようなつもりで生きていきたい」とキリッ。

最後に麦ちゃんは「完成した映画を観た時に、劇中で生きている人たちが凄くカッコいいと思った。泥臭くシャカリキに必死に生きているのはカッコいい。これぞ“青春キラキラムービー”です。観客の皆さんにも、一生懸命に生きるっていいなと思ってもらいたい」と激熱。その気持ちわかる、これ冗談抜きで胸が熱くなる映画だから!

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石井隼人

映画好きエンタメ系フリーライター。「来るもの拒まず平身低頭崖っぷち」を座右の銘に、映画・音楽・芸能・テレビ番組などジャンル選ばず取材の日々。ありがたいことに映画作品のパンフレット執筆、オフィシャルライター&カメラマンを拝命されたり、舞台挨拶の司会をしたり…何でもやります!

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