【乱世を生きた戦国武将も精通?】ビジネスで役立つ、相手をコントロールできる心理テクニック

2016/11/05
naokiyama

どうすれば自分の言うことを聞くか、何をすれば相手が断れない状況をつくれるのか――。

 

NHK大河ドラマ『真田丸』の主人公・真田幸村をはじめ、乱世を生きた戦国武将たちにとって敵味方が突如と入れ替わることなど日常茶飯事。

 

自分が生き抜くためには、相手の心を読み、言葉巧みにコントロールする必要がありました。

 

そこで今回は現代の戦場ともいえるビジネスの場で、とくに交渉や駆け引きの場で役立つ心理テクニックをご紹介しましょう。

 

二択に見せかけた狡猾なワナ、どっちの回答も思惑通り【ダブルバインド】とは?

あなたは上司から面倒な仕事を押し付けられました。

さて、その仕事を後輩にも手伝ってもらいたいとき、あなたはどういう頼み方をしますか? 正直にこの仕事を手伝ってもらえないかとお願いしますか? 

ベストな頼み方はこうです。「任せたい仕事があるんだ。AとB、どっちがいい?」。

 

こうした二択を突きつける言い方、これを『ダブルバインド』といいます。相手に選択肢を与えたように見せて、じつはどちらも自分の思惑通りに答えを誘導する手法です。これは会話の中にさりげなく取り入れると、効果的です。たとえば、軽い雑談で……。

 

A『あれ、Bさんもサッカー好きだったんだ?』

B『はい、昔から好きなんです』

A『そうだったんだ、あの選手のプレイがカッコよくて好きなんだよね~』

B『じつは私もなんです。』

A『気が合うねー。今度ゆっくり話したいよー。あっ、そういえば任せたい仕事があってさ、AとB、どっちがいい?』

B『そうですねー……』

 

こんなふうにさりげなく二択を突きつけられると、相手は仕事を押し付けられた感じを抱きません。ポイントは、相手に伝えたいことを前提に二者択一をつくること。手のひらで相手を転がしたい場面に重宝する心理テクニックです。

 

疑う気持ちを半減させる【バーナム効果】と【秘密共有】

占い師が良く使う心理テクニックのひとつが【バーナム効果】です。

おとなしい性格の人に「じつは大胆な行動をする人ですね」、活発な人に「意外と繊細な一面をお持ちじゃないですか」などと誰にでも当てはまる分析をすることで、まるで自分が相手のことを深く理解しているかのように思い込ませる心理テクニックです。これは一種の錯覚状態に陥らせる方法で、上司部下・先輩後輩という上下関係がはっきりした間柄で使うと、自分の信用をグッと増すことができます。

 

ここでさらに、あなたが自分の秘密を一つでも暴露すれば、秘密を共有することによって、絆をさらに強めることも……。【バーナム効果】と【秘密の共有】は相手に手っ取り早く信用してもらうための合わせ技として使えるのです。

 

見た目のイメージで相手を信じ込ませる【ハロー効果】

高級ブランドのスーツを身にまとった男性とよれよれのスーツを着た男性。

もし、二人の男性から「美味しいレストランを知っているんだ、この後どう?」と誘われたら、どちらを信じますか? 少なくともよれよれのスーツを着た男性より、高級ブランドのスーツを着た男性のほうがいろいろ知っているように思えませんか?

 

こうした地位や肩書、見た目のイメージに引っ張られて、相手を無意識に高評価してしまう心理効果を【ハロー効果】といいます。このハロー効果をうまく利用すると、好印象を与えるだけでなく、こちらの都合のいいように相手を誘導することができるのです。

 

人をダマそうとする悪魔ほど、じつは天使のようなほほえみを浮かべて近づいてくるものです。物事を円滑に進めるためにも、これらの心理テクニックを効果的に使ってみるといいかもしれません。

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この記事を書いた人

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元雑誌の編集担当。政治、経済等。

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