「いらなくなった物を売り、それを安値で買う」と言う仕組みが、最近では当たり前のように、多くの国で取り入れられています。
まだ使えるものを捨てようとすると、“エコ”が叫ばれる昨今では、「ちょっとした罪悪感すら感じてしまう…」なんてこともありますよね。
いくら安くなったからとはいえ、人間、物を買う時に少なからずとも、お金を出すことに対して、誰でも悩むものです。
「他に、もっといいものがあるのではないか?」「お金はいつまでも腐ることがないし、すぐに目の前にある物を買わなくてもいいや」なんて思いも起こりますよね。
しかし、洋服や小物など、いつでも取引ができるものならばいいのですが、食べ物となるとそうはいきません。
賞味期限がありますからね。
そんな中、アメリカでは「お金を使わない物々交換」なるものが話題になりつつあるそうですが、ご存知でしたか?
UbrLocal
アメリカのシアトルで活動する「UbrLocal」は、「地域の農作物を地域で消費する文化を広げる」ことをテーマにしている団体。
参照 http://ubrlocal.com/
農家では、形の悪さなどから出荷できないものを食べきるには限界がありますし…土にかえるのを待つだけということもあるようですが、当然その分の収入は入りません。
収入が入らなければ食べたい物を買うこともできないのです。
家庭菜園でも、「作りすぎてしまったもので何か違うものが手に入るなら」そう思いますよね。
そこで、「いらなくなった食物同士を交換できたらどんなにいいだろう」と思い、サービスを始めたのがこの会社。
販売方法は今どきで、ホームページを開設し行っているんです。
では、実際にどのような方法で物々交換を行うかと言いますと、ネット上にある出品の方法「売る」、「与える」、「欲しい」、「交換する」の中から「交換する」を選び、自分の交換したいものをホームページへアップします。
それを見て「欲しい」と思った人から、「私の作った野菜と交換しませんか?」などのコメントが入ってくるという仕組み。
確かに、近所の人にいつも貰っているとなると気を使いますし、かといって、欲しい人を探すのにも一苦労します。
「UbrLocal」が始めた物々交換システムはいたってシンプルですが、ネットが普及している現代だからこそ、多くの人達が気を使うことなく「物々交換」を成立させているのかもしれませんよね。
人間の生活の原点に返るような活動が、現代社会において新しい何かをプラスすれば、良きソーシャルワークになる可能性がありそうですね。