【東京☆今夜はここで独り呑み】 ~中野駅南口 偶然見つけた「塊肉&麦酒」の店~

2018/08/30
遠藤 昇輝

『家呑みよりも、気になる町で独り呑み』今回は<中野区中野>に繰り出します。中野は駅を中心にした4つのゾーンで開発が進み、町並みが急変中。北口では「中野サンプラザホール」が2024年度前後に取り壊されることになり、新聞や雑誌でクローズアップされていますが、今回は南口へ。

実は、駅前交番の裏手、線路沿いに渋~いストリートがあるんです。その名も<千光前通り(かつて中野区中野の一部は中野区千光前町)>

線路側はレンガの壁で、なだらかなカーブと勾配がイイ感じ。通りに入るとすぐに「公社中野駅前住宅」。

そのレトロな佇まいもさることながら、駅前の好立地に昭和20年代築の賃貸住宅が今も残っていることに驚く方も多いと言います。(ここも開発計画の一部なので、興味のある方はお早めに)

で、目指すはある番組のディレクターから聞いた「魚谷屋」という店。震災後、宮城県の漁師や仲買人が出店した異色の居酒屋さんです。時には現役の漁師さんが宮城から店に来て接客もするというので期待値MAXでお店に到着。

入口には「本日 漁師出勤日」の張り紙が…これはラッキー!と思ったら「本日満席」とのこと。(またの機会にご紹介したいと思います)気を取り直して次に見つけたのは「中野で唯一ラクレットチーズ」を謳う店「Gucchi's (グッチーズ)」。

“中野で唯一”という謳い文句に惹かれたが、よく見ると…誕生日会などパーティーに適した店で、男の独り呑みには向かないようなので退散。

次々に当てが外れ、少し焦り始めたその時、通りの反対側に…あった!

真四角の看板に「塊肉麦酒」という四文字。なんとストレートなネーミングなんだろう。テレビの世界では「ラテ欄」、「サイドスーパー」など文字数の制限が多々あるが、たった四文字でこれほど店の特徴を的確に表現するとは恐れ入る。迷わず「塊肉麦酒【BLOCKS】」に入店。

まずはウリのひとつ「麦酒」…チョイスしたのは「富士山の伏流水で育った御殿場コシヒカリで造ったビール」。その味は…旨い。しかもスッキリ呑みやすいのでおかわり&「大人のポテトサラダ」を注文。

次はもうひとつのウリ「塊肉」だが、メニューを見ると「2名様以上」の文字…迷っていると、店員さんが「カルパッチョなら肉を食べた感じがしっかりするのでおひとり様におススメです」とナイスなアドバイス。

肉が来るまで「大人のポテトサラダ」を食べながら3杯目の麦酒「ねこパンチ」をいただく。「ねこパンチ」とは…ねこパンチのようにかわいらしい苦味が人気のウィートエールで、シトラスホップの香りが楽しめるビール。

ほどなくして「カルパッチョ」が登場。「ランプ肉」にオリジナルソースとチーズがたっぷりのった一皿で、期待通りの美味しさ。たしかに店員さんが言う通り独りなら肉を食べた感が十分味わえる。

さて、次は何を頼もう…とメニューを開いたところで仕事の呼び出し。もう少し麦酒を呑みたかったが、シメに入ることに。先ほどナイスアドバイスをくれた店員さんに聞くと、「僕が個人的に好きなのはポルチーニのクリームリゾットですね」というのですぐにオーダー。

メニューには“ポルチーニの芳醇な香りがクリームソースと相性GOOD”とありますが、食べてみると…ガーリックがガッツリ効いて男前な味。店員さんが「個人的に好きな料理」と言った理由がよくわかる。

今回は偶然見つけた店でしたが、カウンターは居心地が良く、独り呑みにはうってつけ。大満足で店を後にし、待ち受ける仕事のことをアレコレ考える帰り道。

「守護神」を見つけたので、無事を祈っておきました。

【今回のおすすめポイント】

▶店舗力:★★★☆☆

▶商品力:★★★★☆

▶サービス力:★★★★☆

塊肉&麦酒 BLOCKS 中野店

東京都中野区中野2-11-4 ルネッサ紅葉山101

050-5266-0418

【月・水~金】17:00~24:00(L.O.23:00)

【土・日】15:00~23:00(L.O.22:00)

定休日:火曜日・祝日

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遠藤 昇輝
この記事を書いた人

遠藤 昇輝

1968年東京生まれ 放送作家として数々の「東京の町歩き番組」を手掛ける傍ら“情報収集”と称してテレビ業界の面々が通う「独り呑みの店」を渡り歩く。東京の町の貴重な遺産を紹介するため一般社団法人東京遺産協会を設立。 町歩きプランナーとして自治体の魅力発信事業等にも参加。

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